事業用物件とテナントをマッチングする「テナンタ」が東京・神奈川の地域限定でリリース

店舗物件を探すテナントと店舗物件を抱える不動産事業者をマッチングする「テナンタ」開発のテナンタは、同プラットフォームの提供を開始したと発表。東京・神奈川の地域限定・無料ベータ版となり、全国展開は秋頃を予定している。

テナンタは2019年4月の設立。同社の代表取締役、小原憲太郎氏はシェアハウスの同居人を探すColishも運営している。

同社の代表取締役、小原憲太郎氏によると、店舗物件はオフィスや住宅と比較すると極めて「人づて」に決まるケースが多く、ネット上で探せる物件には限りがある。優良物件はネットに出る前に決まっていることが多く、テナントは不動産事業者とのコネクションの強化に無駄な時間を費やし、不動産事業者もすぐに決まる物件以外だとテナントを見つけるのは容易ではなく、ファックスやメール、電話を繰り返すという非生産的なアクションを今なお繰り広げている。

「テナント側にとって、物件があってもリーチができなかったら無いも同然。不動産屋にとっても、良い事業があったとしても知らなければ契約には至らない。不動産屋は『この物件を借りる人は絶対にいる。だがどこに』と考えている」(小原氏)

テナンタでは上記の課題を解決。テナントは借りたい物件の条件や既存店の出店状況を登録し、不動産事業者はテナントから集まった情報をもとにマッチする物件を紹介する。

  1. テナント詳細画面2

  2. 希望条件例

小原氏いわく、テナント側は「自分が欲しい物件を伝える場所がない」状況、そして店舗を扱っている人たちは「非効率的な営業をしている状態」なので、双方からテナンタに対する強い需要がある。

加えて、テナンタでは、テナントがどこに出店したいかだけではなく、どこに出店しているのか、オリジナルのデータベースを作っている。ヒートマップのように「どこに需要があり、どこに無いのかが業態別にもエリア別にもわかる」(小原氏)

現在、塾や外食大手から小規模事業者がテナンタに参加を表明。テナンタの全国展開は秋となるが、同社は今回のリリースに合わせ、不動産事業者側のモニター会員参画企業を20社限定で募集を開始した。

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TechCrunch Japan

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