人材採用サービス「SCOUTER」運営が1.5億円の調達、専門家が転職支援する新サービスも

SCOUTER代表取締役社長の中嶋汰朗氏

SCOUTER代表取締役社長の中嶋汰朗氏

ユーザー自身がヘッドハンターとなり、知人や友人の採用を支援する——そんな一風変わったソーシャルヘッドハンティングサービスが「SCOUTER」だ。サービスを運営するSCOUTER(旧社名RENO)は5月12日、ANRI、SMBCベンチャーキャピタル、ベクトル、Skyland Ventures(追加投資)、フリークアウトホールディングス代表取締役社長の佐藤裕介氏ほか個人投資家数名を引受先とした総額約1億5000万円の第三者割当増資を実施したことをあきらかにした。

冒頭でふれたとおり、SCOUTERはユーザーが「スカウター(ヘッドハンター)」となり、人材を募集する企業に対して自身の知人や友人を紹介。無事採用が決まれば、転職者の年収の5%を報酬として受け取れる(転職者にも祝い金が支払われる)というサービス。企業のサービス登録は無料。採用時にSCOUTER社は転職者の年収の30%を上限とした手数料を受け取るというモデルだ。スカウターは審査の上、SCOUTER社との雇用契約を結ぶことで有料職業紹介の法律に抵触することを防いでいる。これは厚労省にも確認を取っているという。スカウターは副業、もしくは本業としてヘッドハンティングを行うわけだ。

SCOUTERのサービスの流れ

2016年4月にサービスを開始し、現在のスカウターは2200人。応募はその3倍ほどあるそうで、安定的に人数は増えているそうだ。当初はIT領域の人材がほとんどだったが業種も広がり、現在ではIT領域の人材は約40%になった。地方のスカウターも増えており、すでに全体の15%を占めるという。マッチング率についても数パーセントという実績がある。「業界平均でも5〜6%、大手で10%ほど、求人件数はまだ少ないのは事実だが、マッチング率はほぼ変わらない。つまりプロのエージェントでも、スカウターでも、ほぼ能力の差がないと言えるようになってきた。今後は大手との差の数パーセントをどう技術で解決していくかだ」(SCOUTER代表取締役社長の中嶋汰朗氏)

ポジティブな実績が出ている一方で、課題も見つかった。実際のところスカウターが紹介するのは親しい友人ではなく、あくまでちょっとした知人が中心。「ソーシャル」という点では当初の読みとは異なる状況だという。「元人材エージェントという経歴を持つ、いわばセミプロのようなスカウターも増えてきた。だが一方で本当に身近なところに転職者がいないという課題もある」(中嶋氏)

そこでSCOUTERが打ち出すのは、スカウターの「プロ化」だという。スカウターがこれまでのキャリアや専門性を生かし、自身が知る業界に特化したエージェントとして転職者の相談に乗るという仕組みだ。今夏をめどに、「SCOUTER Pro」としてサービスをリリースする予定だという。「転職情報は我々が提供するので、業界特化で専門性の高い人が専門領域での転職相談に答える仕組みを作る。それは一般のエージェントでもできないことだ」(中嶋氏)。このほかにも、医療業界特化のサービスも準備中だという。

 

なおSCOUTER Proの提供に先駆け、6末にはSCOUTERの大幅アップデートも予定する。すでに一部の機能は実装済みだということだが、履歴書や職務経歴書の自動生成なども用意して、スカウターがより活動しやすい仕組みを作るとしている。

 

投稿者:

TechCrunch Japan

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