人間が恐竜と共存したと主張する生徒を不合格にしたら違法!?

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アメリカの科学教育がグローバルな競争にさらされている中で、オクラホマ州はこのほど、人間が恐竜と共存したと主張する生徒に生物学の教師が落第点をつけることを禁じる州法を制定した。州議会の教育基準委員会が承認したその法律では、広く受け入れられている科学的理論、たとえば進化や気候変動などを否定する生徒を、教師が罰することを禁じている。

“この法案を提出したのは、教師や生徒が、教科書に書かれていることに反論することを、おそれないようにするためだ”、共和党州議Gus Blackwellがこう述べている。彼は、このScientific Education and Academic Freedom Act(科学教育と学問の自由法)の賛成派であり、委員会をパスした同法は、これから州議会にかけられる。

生徒は、教科書中の素材に基づくテストを拒否することはできない。しかし、“いかなる公立学校や教育施設の生徒たりとも、その生徒が特定の立場の科学的理論に賛同していることをもって罰せられてはならない”、とその州法案は言っている[PDF]。

しかし、誰もがその法案に喜んでいるわけではない。“圧倒的多数の科学者たちが、進化論には科学的な弱点がない、と言うだろう”、国立科学教育センターの教育部長Eric Meikleが、Mother Jones誌でそう語っている。“すべての教師と親と教育委員会が、教育内容を自分で勝手に決められるなら、国中が混沌状態になる。有史以来検討されたすべての科学理論*を正当化することによって、子どもたちの脳を混乱させるべきではない”。〔*: 大地を四頭の巨象が支えている、という“科学理論”もある。〕

〔原文は、日本時間2月23日お昼の時点で、コメントが300を超えている。すごい!〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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