今夏ようやく発売のアップル製スマートスピーカー「HomePod」に勝機はあるのか

アップルは音声アシスタントのSiriを内蔵するスマートスピーカー「HomePod」を今夏に発売することをウェブサイトなどで発表した。税別価格は3万2800円で、カラバリはホワイトとスペースグレイの2種。

iPhoneやiPad、MacとBluetoothで接続できるワイヤレススピーカーとして使えるほか、対応する家電などを一元管理・制御できるHomeKitのハブとして使える、音声アシスタントのSiriを内蔵しており音声でさまざまな情報を得られるという特徴もある。2台をペアリングしてのステレオ再生も可能だ。

国内でメジャーなスマートスピーカーといえば、Google Home、Amazon Echo、LINE Clovaなどがあり、アップルは相当遅れての参入だ。HomePod以外は音声アシスタントに磨きをかけており、アップルのSIriが存在感を示せるかは少し不安を感じる。税込みで3.5万円超える価格設定もスマートスピーカーとして正直言ってかなり高い。また、制御する機器にBluetoothやWi-Fiが必要なHomeKitは日本国内ではあまり普及しておらず、この点での国内での訴求は難しいだろう。

差別化できるポイントといえば、同社がアピールする音質の良さとiOSデバイスとのシームレスな連携しかない。OSとハードウェアを一体化して開発・販売しているアップルの強みを出せる半面、スマートスピーカーと認識されてしまうとなかなか険しい道なのではないか。

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TechCrunch Japan

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