今年のクリスマス商戦ではApple製品が断トツのシェア、「スマホもタブレットも」から「ファブレットオンリー」が主流に

Flurryが今年のクリスマスレポートを発表した。毎年この時期には、クリスマスプレゼントによる新規ユーザの急増があるので、デバイスのアクチベーションとアプリのダウンロード〜インストールが最高になる。先週も、まさにそうだった。今年の特筆事項は、アクチベーションされたデバイスの過半数51.3%がApple製品だったこと。対してSamsungは17.7%、Nokiaが5.8%だった。

Xiaomi、Huawei、HTCの三社は、スマホの世界的シェアは大きいものの、クリスマスの売上では各社1%にも達しなかった。Flurryによると、彼らの主要市場であるアジアでは、クリスマスプレゼントという文化がないからだ。

Apple製品でアクチベーション数がトップだったのは、iPhone 6とiPhone 6 Plusだ。
Flurryはこのレポートを作るために60万あまりのアプリを追跡しているが、iPhone 6 Plusはクリスマスにアクチベーションされたデバイスのトップ5に入る。また一般的に言っても、ファブレットは消費者に定着しつつある。クリスマスの前の週でファブレットは、アクチベーションされたデバイスの13%を占め、2013年同時期の4%から大きく伸びた。

Flurryによると、ファブレットの売上を押し上げたのは、iOS製品が出たことだ。でもこの1年で大型スマートフォンは全般的に利用者が増えている。1月にJuniper Researchが出した予測では、2018年のファブレットの総出荷台数は1億2000万、2013年の実数は2000万だった。

一人でタブレットとファブレットを使い分けるユーザはあまりいないから、ファブレットの伸びはタブレットの頭を押さえる、と多くのアナリストが予測した。Flurryのホリデー調査では、まさにそのとおりだった。ファブレットの人気と反比例して、タブレットもふつうのスマートフォンも売上が減っている。これからのモバイルデベロッパは、画面の大きさは手のひらサイズ、と決めてかかれないだろう。

“アプリのデベロッパは、大型スクリーンが主流のデバイスになりつつあることを考慮すべきだ。スマホも持つが、大型アプリや大型コンテンツのためにタブレットも持つ、というパターンは少数派になる”、とFlurryは注記している。

新しいモバイルデバイスを手にした人は、さっそくアプリのダウンロードを始める。だからクリスマスはアプリのインストール数も多い。Flurryのこの調査では、12月初旬のふつうの日に比べると、クリスマスの日のアプリのダウンロード数は2.5倍だった。しかし依然として大きいとはいえ、クリスマスのアプリのインストール数はここ数年徐々に減っている。それは、スマートフォンやタブレットの普及によって、アプリで遊ぶことがそれほど新鮮な感動ではなくなっているからだ。

しかしそれでも今年の伸びは、“合衆国市場の成熟と、アプリ市場の混雑によるユーザの認知度の低下を考慮に入れた場合、予想外に大きかったと言える”、とFlurryは述べている。例年通り、クリスマスにダウンロード数がとくに多かったアプリはゲームとメッセージングアプリだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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