今年買うべきではなかったIT株


今年もこの時期がやってきた。親は子供たちにプレゼントを買い、モバイル端末オタクはiOSとAndroidについて語り合い、投資家は還付金を少しばかり増やすために、年末までにポートフォリオを整理する。

2014年は、節税スペシャリストにとって良い年ではなかった。現在までにS&P 500が12%、NASDAQは14%上昇した今年は、株を買う人々にとっては素晴らしい年であり、損金処理には悪い年だった。

ただし、いくつかの例外も除いて。

実際、IT株の市場地図が明るいグリーンで埋められている年にも、はっきりとグレイ、黒、時には赤く輝く星が垣間見られる、たそがれITポートフォリオがある。これらの企業は、今年業界で起きた大きな変化のいくつかを理解する手がかりを与えてくれるが、中には注目すべき例外もある。

今年大型IT企業の中で、Sprintほど打ちのめされた株はない。株価は2013年の半値にまで下がった。同社は年の初めに、Softbankによる買収による期待から急上昇を見せた。しかし、財務諸表はアナリストの期待に沿うことができず、同社の戦略転換に対する評価は中立のままだ。

憂鬱な2014年を過ごしたのはもちろんSprintだけではない。AT&TとVerizonは共に事実上横ばいで、これは主要キャリア3社およびT-Mobileが2013年に開始して現在プログラムの第8期を迎えているUncarrierブランドとの競争激化のためだ。T-Mobileはこの戦略によって、キャリア4社中最も売上を伸ばしたが、株価は年間で2%上げるに留まった。

ソーシャルもまた、いくつかの会社が落込んだ分野で、中でもTwitterは今年28%以上暴落した。同社株は今週やや持ち直したが、これは、CEO Dick Costoloが平凡なユーザー数の伸びと、パッとしない売上成長の責任を取って来年辞任するかもしれないという、アナリストらによる憶測を受けてのことだ。

Twitter株の低調ぶりは、今年63%上昇したライバルFacebookと比べると特に目立つ。残念ながら、製品責任者Daniel Grafの最近の辞任を始めとする経営陣入れ替えにもかかわらず、Twitterの不調は続きそうだ。

Grouponは今年も業績不振が続き、ビジネスの再発明を試みる中、株価は20%下落した。同社はYelpに対抗する新たな企業ページから、日用品を扱うGroupon Basicsサービスまであらゆるサービスに取り組み、さらにはウォール街でのイメージアップを狙ってアナリストデーまで設けた。それでも同社の時価総額は、2010年にGoogleから受けたと報じられている買収提案とほぼ変わらない

大企業への売り込みは、今年のIPO売り出しで流行したやり方だが、例外もある。今年の3月に登場したCastlight Healthは、初期価格から70%下落し、夏以来この底値近くを漂っている。IBM、VMWareという巨人たちも振るわず、両社とも数多くのライバル、特にクラウドサービスとの戦いを強いられ、今年それぞれ7%および2%値を下げた。

アナリストらが未来の成長株として持てはやした、企業向け人気データ解析ソフトウェアプラットフォームのSplunkは、今年3月に急上昇したが、あのBoxのIPOも延期さてた、夏の大企業不況の影響を受けて急落した。現在Splunkは8%安に留まっており、株主たちは一息ついて損金処理をしているところだろう。

2014年に驚かせてくれた企業の一つがGoogleで、ジェットコースターのような激変の後、株価はやや下がっている。アナリストは依然として同社の新製品開発能力、例えば自動走行車等に期待を寄せているが、Googleの根幹を支える広告売上、特にクリック単価を注意深く見守っているだ。

たそがれITポートフォリオは小さいが、メンバーにはIT業界の大物がいくつか入っている。現在米国で起きている大経済成長を踏まえると、来年これらの会社は大きく賭けに出る必要がある。さもなければ、今よりはるかに激烈になる、ライバルや待ち構えているスタートアップとの競争で置きざりにされてしまうだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

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