今週のUS記事まとめ ― 「絶好調」らしきFacebookの決算報告、など

決算報告もいろいろとあった一週間だった。最も注目を集めたのはFacebookだったように思う。

絶好調らしいFacebook

比較がわかりやすかったのが「Facebook、時価総額1900億ドルでAmazonを上回る」という記事だ。Amazonとの比較について「便利さからいえばAmazonじゃないか」というツイートもあったが、ソーシャルネットワークとしては「身の回りのいろいろなこと」(広告含む)を「巻き込む」力を持っていることが大きな評価ポイントであるわけだ。

ところでFacebookは2012年に株式公開したわけだが、その時点でのモバイルアプリケーションについては「使い物にならない」という意見も多かった。今でこそソーシャルのNo.1プラットフォームはモバイルであると誰もが思っているが、当時はまだモバイル対応に及び腰であると感じられることも多かった。Facebookのモバイルアプリケーションが「使い物になる」ようになったのは、2012年も押し迫ってのことだった。

ちなみに比較の対象となったAmazonについての記事もあった。ドローン配送Unlimitedで話題を集めるAmazonではあるが、決算的には厳しいところもあるようだ。「Amazonの第2四半期は売上193.4億ドル、赤字1700万ドルで株価は5%急落」という記事が投稿されていた。

Facebook、「あとで読む」サービスを開始

Facebook関連でもうひとつ、多くの人が「やっときた」と感じたサービスがリリースされていた。記事は「Facebook、“保存”機能をリリース、URL、場所などを“あとで読む”リストに保存できる」だ。

これまで「いいね」したくなるのとはちょっと違うタイプのリンクについて、リンク先にジャンプしてからPocketなどに登録していた人が多いだろう。しかしFacebook発の情報はFacebook内でまとめておきたいと感じることも多かったはずだ。そのような声にこたえる形で、(ようやく)Facebook内で「あとで読む」ことができるようになった。

「保存」しておいた記事は、Facebook画面左にある「保存済み」項目の中に一覧で表示されるようになっている。

クール・ジャパン

ところで今週は「世界で戦う日本」もいろいろと感じさせてくれる一週間だった。例えば、訳出時には全く気づいていなかった(不勉強をお詫びする)「“職場エクササイズ”は普及するか? デスク下でペダル運動をするCubii登場」だ。

訳出してすぐに@ツイートを頂いた。

展開中だったKickstarterプロジェクトは8万ドル目標額を余裕で突破し、そしてスマートフォン充電機能をもたせるためのゴールとしていた15万ドルすらもはるかに超えてしまった。

もうひとつ、記事中でも「日本発」が言われていた「日本発! デジタルアートワーク作品の活躍場所を広げるFRAMEDが世界を相手に勝負中」のプロジェクトもあった。

こちらも大成功プロジェクトで、終了までまだかなりの日数を残しつつ、目標額の7万5000ドルに対し30万ドル近くの資金を集めている。

教育素材としてプログラミング

実は、誰もがすぐにコーディングして、それをコンパイルして実行するなどという環境が身近になったのは、筆者の実感タイムスパンとしては「ごく最近」のことだ。以前は「CPUタイムがどうしたこうした」で、コンピューターを使いながらコーディングして、それをコンパイル/実行することを気軽に行うことなどできなかった。趣味としてはもちろんのこと、仕事としてプログラミングを行う場合も、さまざまな制約があったものだった。

そんな時代「オープンソース」は、どこか「ヒッピー的」な文化であるとみなされていたが時代はかわった。コンピューターサイエンスの分野に「オープンソース」を積極的に導入すべきだという記事があった。「コンピュータ科学(CS)の教育にも現代化が必要だ」がその記事だ。読者の年齢層によっては、いろいろと「時代の流れ」を感じることのできる記事かもしれない。

もうひとつプログラミング教育関連で注目を集めた記事があった。 ウェアラブルでファッショナブルな電脳玩具Linkitzがプログラミングを愛する女の子を育てる」がそれだ。

アクセサリにいろいろとギミックを仕込むという発想は「男の子的」ではないかと思ったりするものの、しかしそれも筆者の偏見なのかもしれない。

男の子なら誰もが興味を持つ赤外線カメラ

ギミックといえば、iPhoneを赤外線カメラに変えるという話もあった。「iPhoneを本格的赤外線カメラに変えるFLIR ONEがApple Storeに―明日から予約受付」の記事だ。

赤外線カメラといえば、テレビなどで「意味ありげ」なシーンに登場して、男の子たちの胸を熱くさせたものだ。そんな赤外線カメラが自分専用で使えるようになる。まあ「価格は349.99ドルだ」けれども。

ちょっとそちらには手が届かないなという人には、こちらを紹介しよう。目標額に到達しないかもしれないKickstarterプロジェクトではあるが「人類の危機を救う」ことを目的としたものだ。記事のタイトルは「トイレ・パニックを防いでくれるトイレットペーパー残量検知メカ」というものだった。

最後の「危機を救う」繋がりでこちらを紹介しよう。場合によってはトイレ以上の危機的状況に対応するものだと言えるかもしれない。記事のタイトルはスマートフォンを渡して写真を見てもらうときの“心配”を軽減するOverswipe」だった。

人にスマートフォンを渡して写真を見せるとき、「頼むからそれ以上はスワイプしないでくれ!」と祈るときがある。そういう危機的状況を招かないようにしてくれるアプリケーションだ。Android版の登場が待たれる。

上にも掲載したアイキャッチ画像のキャプションを意訳しておく。曰く「スワイプしてんじゃねえよ、タコ」という感じじゃないかと思う。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。