今週のUS記事まとめ ― 9月に発表されるiPhone 6、登場がまたれるWindows 9など

日本ではお盆休みだった先週、TechCrunchでは徐々に本年後半にリリースされるであろうプロダクトの話題がのぼりはじめた。多くの人が気にしているのは、やはりApple関連の情報だったようだ。

iPhone 6は9月9日


先週も「速報:AppleのiPhoneイベントは9月9日で事実上確定」という記事があった。今週はその続編として「9月9日に発表されるiPhone 6がデバイス・オブ・ザ・イヤー確実なこれだけの理由」という記事がリリースされ、やはり注目を集めた。

新モデルは5.5インチモデルもリリースされるようで、これはやはり流行ることになるのだろう。但し、レスポンシブデザインが一般化するなど、ひとむかし前に比べると「大画面」へのニーズはやや低くなっているようにも感じる。それでも「大は小を兼ねる」イメージから大画面モデルが主力となるのではと想像しているが、リリース後の動きに注目したい。

なお、Apple関連でいえば「Apple、次期iPadには反射防止コーティングを採用か」という記事もあった。Kindleが直射日光のプールサイドでも本が読めますよと宣伝した当時は「そんなところで本を読むなよ」という意見も多かった(ように思う)。しかしいつでもどこでもスマートガジェットを持ち運ぶことが一般化している中、反射防止コーティングも当然のものとなっていくのかもしれない。

年末に向けての「新リリース」という話では、Windows 9の話もいろいろと具体的に語られるようになってきた。そしてこのWindows 9の記事もいつもたくさんの人に読んでもらえる。

今回掲載したのは「グッドバイ、Windows 8―Windows 9は8の悪名をそそぐ」というものだ。しかしこちらは「明るい未来」を感じさせてくれるから注目するというわけではなく、Windows 8を「なかったことにしたい」という意識もあるようだ。記事の関連ツイートにも「だって偶数バージョンだったわけだし」とするものもある。Windows 8は、タブレット大旋風時代の中で生まれた徒花という扱いになってしまうのかもしれない。

Bing、会話型検索サービスを実現

もちろんMicrosoftについても悪い話ばかりではない。「Microsoftの検索エンジンBingが質問の文脈を記憶して会話のような検索が可能に」という記事は面白かった。

最近はそうでもないように思うが、2000年前後、いかに効率良く検索エンジンを利用できるかというのがITリテラシーの主要部分であると考えられていたりもした。「リテラシーである」と大上段に構えずとも、検索エンジンを「うまく使う」のは利用者側の能力であると考えられていた。

今回の「会話型検索」は、まだ英語のみでの実装の様子。しかし利用者の「能力」を期待していた「検索の仕方」を大幅に変えていくことになるのかもしれない。

Google、教育機関向けClassroomを一般公開

時代が変わっていくことを実感する意味では、教育現場へのIT進出を見るのもわかりやすいだろう。今週は「Google、教師向け教室管理ツール、Classroomを一般公開」という記事が掲載された。

ビデオ中、利用している教師が「以前より良い先生になれたと思う」と発言している。MOOCなどの「新しい」学習環境だけでなく、学校など既存の学習環境においても、ITが本格的に活用される時代となりつつあるようだ。

時代を変える「ヘルメット」

もうひとつ「そういう時代か」と感じ入ってしまった記事を紹介しておこう。それは「Skully AR-1は、GPS、HUD塔載のスマートヘルメット」という記事だ。オートバイ乗車時、目の前にGPS情報や後方の様子を表示するものだ。

ちなみにこのヘルメットはIndiegogoにてキャンペーン展開されたが、あっという間に目標額を達成してしまったそうだ。「スマートヘルメットのSkully、Indiegogo最速で目標額を調達し100万ドルも突破」という続編記事も出ている。

便利になった(?)「Yo」と役に立つようになった(?)「Foursquare」

友だちに、ただ「Yo」のひとことを送るアプリケーションである「Yo」は使っているだろうか。どうやら海外での方がメジャーなようで、たとえば以前「フランスサッカー連盟、チームの応援ツールに“Yo”を導入」という記事もあった。

あまりにシンプルな機能しか持っておらず、どうみても「冗談アプリケーション」という位置づけだったのが、その姿を変えつつあるようだ。150万ドルの資金を調達し、さまざまな機能を追加したことを紹介するのが「あの1語メッセージのYoがアップデート―“バカバカしく単純”ではなくなった」の記事だ。

たとえば事前にURLをコピーしておいてYoを送ると、相手にURLを送信することができるようになっているのだ。使ってみるとなるほど便利なように思える。ただ、そうしたいろいろな機能を利用するのであれば、従来のメッセージングアプリケーションを使おうと考えるのが普通なのかもしれない。Yoの今後がどうなるのかは注目していきたい。

もうひとつ大きく姿を変えたのがFoursquareだ。 「“レコメンド”サービスとなったFoursquareの今後はどうなる?!」という記事が掲載されている。


 

Foursquareにもともとあった「レコメンド」の機能を強化させていこうとするものなのだろう。ただ、利用者数の差であるのか、国内ではFoursquareをレコメンドツールとして使っていた人は少ないように思う。「ゲーミフィケーション」というほどでもないが、ライフログの一貫として「チェックインアプリケーション」として使っていた人が多いように思うのだ。そうであるならば、今回のリニューアルを期に日本国内での利用者数は減ってしまうことにもなるのではないかと思ったりもする。

個人的に「チェックイン」を大いに楽しんでいたので、そのヒガミであるかもしれない。

Maeda, H


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。