仕事用アプリをコマンドやショートカットで使いやすくするSlapdashが約4億円を調達

コロナ禍がテクノロジーに与えた最も顕著な影響の1つは、リモートワークが急激に広がって生産性ソフトウェアが爆発的に使われるようになったことだ。しかしいくつもの新しいソフトウェアの使い方を学び、どのデータがどこで公開されているかを把握しなくてはならないため、働く人の生産性にとっては逆効果になっていることもあるだろう。カレンダーを操作し、情報を表示し、リンクをクリックしてブラウザを開き、そこからネイティブアプリにリダイレクトされて、Zoomの通話が開くといったよくあるタスクは当たり前になっているかもしれない。

Slapdashはユーザーがクラウドアプリで公開されているデータを見つけたりアクションを実行したりする1つ1つの作業にかかる時間を秒単位で削り、パフォーマンスを最大にしたいという欲求を実現させようとする製品で、仕事用ソフトウェアの世界で新しいニッチを開拓しようとしている。リモートワークの急増で台頭してきた統合重視のソフトウェアはほとんど、SaaSアプリが錯綜する中でワークフローの可視化や見た目の整理に重点を置いている。Slapdash創業者のIvan Kanevski(イワン・カネフスキー)氏は、エンジニアがすばやく情報にたどり着けるようにするツールを作って、テックワーカーがこのツールをワークフローに統合することを期待している。

SlapdashはTechCrunchに対し、シードラウンドでS28 Capital、Quiet Capital、Quarry Ventures、UP2398、Twenty Two Venturesから370万ドル(約4億300万円)を調達したと述べた。このラウンドに参加したエンジェルにはPatreon、Docker、Zyngaなどの共同創業者がいる。

画像クレジット:Slapdash

カネフスキー氏は、低レイテンシーのコマンドラインインターフェイスによる操作を推進したSuperhumanのような人気アプリの成功と肩を並べることを目指すと同時に、Facebookなどの企業で用いられている洗練された社内向けツールのようにもしたいと語った。同氏はFacebookで6年近くソフトウェアエンジニアとして働いていた。

Slapdashのコマンドラインウィジェットは、インストール後にどこにでも表示することができ、すばやく操作できるキーボードショートカットも表示される。ここからSlackやZoom、Jiraなどおよそ20種類のインデックス化されたアプリの項目を探せる。コマンドラインの利用に加え、デスクトップアプリのファイルやアクションをまとめるフォルダを作ったり、タスクをすぐにこなせるようにオリジナルのキーボードショートカットを設定したりすることもできる。このアプリはMac、Windows、Linux、ウェブブラウザーで利用できる。

カネフスキー氏は「我々はSlapdashに接続するアプリにとって代わろうとしているわけではありません。我々がドキュメント編集やプロジェクト管理のツールを作っているようには見えないでしょう。中立的なプラットフォームであることが我々の哲学だからです」と語る。

同社は、ユーザーが無料で最大5つのアプリをインデックス化し、最大10のコマンドとスペースを作れるようにしている。それ以上が必要なら月額12ドル(約1300円)の有料プランに移行する。エンタープライズには価格設定をカスタマイズするようだ。同社はこのツールをスタートアップにとって欠かせないものにしたいと考えており、カネフスキー氏も個人ユーザーにとってこのアプリは有用性が大きくスケールアップする上での明らかな資産であると見ている。

同氏は「規模の大きい組織にソフトウェアを展開するとしたら、使う人たちに喜んでもらいたいと考えるでしょう。我々はそのような個々の小さなレベルでも楽しくて役に立つものを作っている自信が大いにあります」と述べた。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Slapdash資金調達ワークフロー

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(文:Lucas Matney、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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