企業が大量のフリーランサーを効果的に管理できるプラットホームShortlistが$1.5Mを調達

フリーランサーの管理は、今でもほとんどの企業が、Excelのスプレッドシートを全社的に共有して行っている。Shortlistは、単一のプラットホーム上でフリーランサーやフリーの契約社員と彼らへの支払いを管理できるようにして、その仕事をもっと効率化したい、と願っている。2015年にMartin Konrad(CEO)とJoey Fraiser(COO)が創業した同社は今日(米国時間6/6)、150万ドルのシード資金を獲得したことを発表した。その投資家はImpulse VC, FundersClub, Alchemist Accelerators、そしてCiscoのイノベーション部門のVP Maciej Kranzなど数名のエンジェルたちだ。

ユーザーから見てShortlistの実体は、会社が自分のニーズに応じて作ったフリーランサーたちのリストだ〔例: 上図〕。Shortlistは大企業の顧客が多くて、彼らは多くの場合大量のフリーランサーとフリーの(独立系の)契約社員を常時抱えている。ただし同社は、中小企業の顧客も少なくはない。

Konradによると、契約社員の数は年々増加している(いわゆるギグ・エコノミー(gig economy)が社会問題になったりしている)。しかし、ほとんどの企業が、彼らを有効に管理するためのツールを持っていない。Shortlistは、フリーランサーの新規採用から、そのバックグラウンドチェック、担当プロジェクトの決定、仕事の割り振りなどの処理を自動化する。

同社の現在の顧客の中には、Publicis Groupe, CBRE, Hays, Roche, AKQA, Western Governors Universityといった有名どころもいる。Konradによると、現在多い業種はメディア、コンテンツ制作プロダクション、高等教育などだ。現在、毎月前月比で20から30%の増加率で顧客は増えている。同社のプラットホーム上で彼らが管理している契約社員の数は、25000人を超えている。

今回新たに得た資金は製品開発、中でもそのプラットホームの経費と給与の管理の部分の改良に充てたい、とKonradは語る。ただし請求書や報酬の支払いの管理、税務関係の書式、タイムシート(出退勤時間記録)、フリーランサーたちの仕事効率のチェック、などの機能は、今でもすでに揃っている。

現時点では、契約社員を募集して雇うのは個々の顧客企業の仕事だが、今後はShortlist自身がフリーランサーたちのマーケットプレースの機能を持った方が良さそうだ、とKonradは考えている。

同社は最近、B2B専門のアクセラレーターAlchemistを卒業した。そのおかげで、Shortlistが、将来顧客になりそうな多くの企業に紹介され、また投資家も見つけることができた。現在、同社の社員は15名で、これまで230万ドルの資金を調達している。

Shortlistの利用は、フリーランサー/独立系契約社員の数が1000名未満、社内のユーザー数が100未満なら無料だ。フリーランサー自身やベンダーのアクセスも、当然無料だ。有料のエンタープライズプロダクトになると、シングルサインオンや、カスタムブランドとそれらの統合化、そして支払いや税の書式(フォーム)などの機能が提供される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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