企業が最新の研究動向を容易に見つけられるようにするResolute InnovationにSteve CaseらのVCが投資

企業が自分の分野の最新の研究開発動向を、日々もれなくチェックしていくことは、きわめて難しい。たとえば、ある技術課題で最良のパテントを見つけようとすると、それはなかなか、合理的で効率的で正しい結果の得られる調査過程にはなりにくい。

そこをお助けしようとするのが、Resolute Innovationだ。このスタートアップは、企業をビッグなアイデアに結びつける。ニューヨーク生まれのResoluteが構築しようとしているものは、同社が“技術をスカウトするソフトウェア”(technology scouting software)と呼ぶもの、すなわち検索できるR&Dデータベースだ。食品、化粧品、医薬品、宇宙、などなど、そのカテゴリーは多岐にわたる。

Resoluteは今、330万ドルのシリーズA資金を調達中だ。このラウンドのリーダーRevolution Venturesは、Tige Savage、David Golden、それにAmerica Online(AOL)の創始者Steve Caseらが創ったVC企業だ。

そのCaseは語る: “技術移転の過程は、その姿を抜本的に変えるべきだ”。彼によるとResoluteは、“アイデアと知財を持つイノベーターと、そのアイデアを商用化してスケールできる企業を結びつける橋を構築する、指導的なプラットホームとして登場してきた”。

研究の多くは、大学が提供している。たとえば私が出たコロンビア大学は、Resoluteとパートナーしている。そのほかに、スタートアップや医療機関や国の研究所やそのほかの研究機関から毎日、さまざまなアイデアが生まれている。

Resoluteの収益源は、そのソフトウェアを常用する企業からの会費収入だ。今すでに数千社の顧客がおり、Fortune 500社やそのほかの大型研究機関とも協働している。

Tige Savageは曰く、自分がResoluteに投資したのは、“現代的なAI技術で、さまざまな研究成果を、だれもが見つけることができて、検索もでき、インデクシングも再構成もできる形で提供しているからだ”。彼によると、それは彼の投資理論にも合致している。それは、“古い非効率なやり方に何十億ドルも投じている分野”を見つけることだ。そして、それを建設的に破壊(ディスラプト)するスタートアップに投資する。

CEOのSebastian Mettiによると、今度の資金は同社の研究者ネットワークの拡大に充てる。また、アジア、ヨーロッパ、北米地区、イスラエルなどへの国際展開も目指す。この前は、数名のエンジェル投資家から資金を調達した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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