企業向けチャットSlackで元Twitterのエイプリル・アンダーウッドがプロダクト担当副社長に

2016-01-05-slack-april-underwood

急上昇中のロケット、Slackの副操縦士にプラットフォーム部門のチーフ、April Underwoodが任命された。彼女は去る6月にSlackに移る前はTwitterに5年在籍し、最後はプロダクトのディレクターを勤めていた。Underwoodは今回、プロダクト担当副社長になる前、Slackのアプリ・ディレクトリとSlackファンドを実現させている。

プラットフォーム部門のトップを全プロダクトを統括する副社長のポジションに就けたことは、外部デベロッパーに対して職場のニーズに適合したチャット・アプリがSlackの本質であることを強く印象づけることになるだろう。Underwoodの指揮下でチャット・プロダクトがすべての企業の必要性にシームレスに応えるものに拡張されることを期待したい。

ビジネス・チャットの分野のライバルは基本的な機能でSlackに追いつくことは可能かもしれないが、エコシステムをコピーしようとすれば、Slackの持つ驚くべき勢いや評判、8000万ドルに上るデベロッパー向けファンドなどををそのまま真似るのがいかに困難か気づくはずだ。

Screen Shot 2016-01-02 at 9.25.36 PM

CEOのStewart Butterfieldはわれわれの取材に対し、「Aprilはプラットフォームのチーフとして非常に大きな仕事をした。Aprilの影響力がさらに大きなスケールで発揮されるのを見るのが楽しみだ」と語った。Underwoodをップラットフォームの責任者として6月に採用したとき、Stewart ButterfieldはForbesの取材に対して「Apriはビジネスとエンジニアリングの双方の分野で傑出した業績を残してきたが、これは非常に珍しい才能だ」と語っている。

Underwoodは当初、Appleと 3Mでインターンをを勤め、その後Deloitte、Intel、Travelocity、WeatherBillなどで短期間働いた。その後Googleでは2007年から2009年まで上級パートナー・テクノロジー担当マネージャーとして買収の調整と収益化を担当した。この間、Underwoodは#Angelsファンドの共同ファウンダーとなり、ファウンディング・パートナーに就いている。

TwitterでUnderwoodは2010年から2015まで働き、大きな業績を挙げた。UnderwoodはTweetボタン、Followボタンの最初に公開されたバージョンのマネージャーを務め、全ツイートを販売するfirehoseサービスやTwitterのロケーション・サービスの実現にも関与した。APIの開発や広告などUnderwoodの功績は幅広い分野で認められている。

SLack Daily Users

UnderwoodはSlackの膨大なユーザー体験を全面的に利用できるようになった。同社のアクティブ・ユーザーは200万と推定されており、Butterfieldは「ユーザーは平均して1日10時間はSlackeに接続しており、うち2時間は積極的に利用している」と述べている。

Slackは非常にユーザー活動の活発なサービスであり、そのプロダクト担当副社長のなすべき任務は多い。仕事をしている人間は誰もが効率的で使いやすいメッセージ・サービスを必要としている。Slackはアクティブ・ユーザー数からしてもエンタープライズのメッセージ・サービスとしてデファクト標準となるのにもっとも近い位置にいる。チャット分野を制覇すれば、その周辺の有望分野に進出することは容易だろう。

Slack Platform

Butterfieldは「2016年はわれわれにとって再び記念すべき年となりそうだ。Aprilのリーダーシップ、特に才能ある人材のリクルートの能力はSlackの成長にとって欠かせないものとなるだろう」と結論している。

April Underwood がSlackのプラットフォームを改革する

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。