低価格スマホのXiaomi(シャオミ)、2014年に6100万台の端末を販売


先月11億ドルの資金調達を行った中国のスマートフォンメーカー、Xiaomi(シャオミ/小米科技)は、2014年に6112万台の端末を販売したことを正式に発表した。これは売上743億人民元(120億ドル)に相当する。

この最新データは、CEOのLei JunがWeiboで発表したもので、同社の年間予測とも一致している。Xiaomiは2013年に1870万台、2012年に720万台の端末を販売しており、誕生から4年の同社は急速に事業を拡大している。最近の調達ラウンドでの評価額は450億ドルに上り、同社は今や世界第3位のスマートフォンメーカーである。

グラフはXiaomiの年間売上推移

Lei Junが以前語ったところによると、Xiaomiは2015年に1億台のスマートフォンを売る計画であり、当初の中国市場だけでなく現在アジア7ヵ国でビジネスを営んでいる。Lei Junは、今年さらに販売地域を拡大するつもりだと言っており、具体的な市場は明らかにしなかったが、Xiaomiは東南アジアを始め、メキシコ、トルコ、ロシア、およびブラジルへ進出すると言われている

インドはXiaomiにとって鍵となる市場である。同国では最初の1ヵ月に100万台の端末を販売したが、Ericssonとの特許問題のために販売中止となった。中止措置は一時的に解除されているが、XiaomiはEricssonと契約を結び、今後インドおよび他国で問題が起きないよう対策する必要がある。

Lei JunのWeiboへの投稿は、5000人以上のXiaomi社員に対するオープンレターであり、中国のスマートフォン市場の競争がかつてない激しさであることを認識している。Xiaomiは中国における販売トップの座をSamsungから奪取したが、多くのライバルたちが後を追っている。

実際、HuaweiおよびLenovoは、Xiaomiの同国における積極的なオンライン販売モデルを模倣する大企業の例である。それを踏まえ、Lei Junは社員に向けて、「考え方をリセットし、われわれの旅をリセットしよう」と呼びかけた。

Xiaomiは、150ドルを切るRedmiファミリーの新機種を今日発売し、Lei Junは新フラグシップ機のMi ― 300ドル前後で販売される模様 ― を1月15日に発売すると語った。

さらにLei Junは、2015年もハードウェアパートナーへの投資を継続すると約束した。本誌の中国パートナーサイトであるTechnodeが報じているように、Xiaomiのビジョンは、ハードウェア会社100社からなるXiaomiを中心としたエコシステムを作ることにある。現在までに20社への投資を済ませており、その中には米国拠点のMisfit Wearables家電メーカーのMideaも含まれている。

「私たちはこれまでのIT業界に見られなかった会社だ」とLei JunはXiaomiのビジネスについて書いている。同社はハードウェア以外に、独自のAndroidソフトウェアを開発し、販売はオンラインのみといった特徴を持っている。

「これから先、われわれの一歩一歩が業界史に新たなページを作っていく」と彼は語り、Xiaomiが2015年に向けて大計画を持っていることを明確に示唆した。

注:本稿は、Lei Junの声明のXiaomiが提供した英訳に基づいている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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