価格が下がったときの差額返金を代行するEarnyが、900万ドルを調達

これまで何かを買ったら、翌日からセールだったという経験はあるだろうか?

運が悪かったように思えるものの、しばしばそれでもディスカウントを得ることができたりする。一部の小売業者やクレジットカード会社は、価格が下がった場合に最大90日以内なら差額の払い戻しを保証している。

しかし、価格の変化を追跡し、規定に従って返金を受けることは、結構な手間であることが多い。こうしたことを、あなたに代わって処理してくれる沢山のサイトが、立ち上がって来ている(例1)(例2)(例3)。それらの1つがEarnyだ。

Earnyのアプリはメール受信箱と同期し、領収書を識別する。そしてAmazon、Wal-Mart、Target、Best Buyなどとの価格と比較する。差額が検知されると、Earnyは小売業者に連絡して、お金があなたのクレジットカードに戻されたり、小切手で送られてくるようにする。Earnyはこの過程で25%の手数料を徴収する。

カリフォルニア州サンタモニカに本拠を置くこのスタートアップが、その成長を加速するために900万ドルを調達した。最新のラウンドは、Mayfieldが主導し、Comcast Venturesと、Science Inc.が参加している。Earnyはこれまでに約250万ドルを調達していた

スタートアップは、全てのVisaカードの売上に対する、自動最低価格保護を行うことを発表している。Earnyによれば、上位35の小売業者の約5000万件の商品が追跡されているという。

またユーザーは平均して約5%の差額返金を受けているという話だ。最も一般的な返金対象は、エレクトロニクスと衣類である。

小売業者はEarnyのビジネスモデルに不満を抱いているのではないかと尋ねられたとき、CEOのOded Vakratは全く逆だと強調した。

Vakratによれば、Earnyは「顧客が購入により満足するようになるため、商品の返品率が下がるのです」と主張している。また彼は「同じ小売業者から、再び購入する確率が3倍になります」とも語っている。

MayfieldのパートナーであるRishi Gargは、Earnyに投資した理由を「彼らのユニークな顧客保護に感心したこと、そして消費者たちに価格が保護されているという安心感を与えたことです」と語った。

Earnyは、調達した資金を利用してプロダクトを開発し、さらに旅行分野にも進出する予定だ。たとえば、利用者たちは、来年から割引料金でホテルに泊まることが可能になる。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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