保有物件の収支管理をクラウドで一元管理、不動産による資産形成を支援するヤモリが5000万円調達

保有物件の収支管理をクラウドで一元管理、不動産による資産形成を支援するヤモリが5000万円調達

ヤモリは6月8日、5000万円の資金調達を発表した。引受先はDNX Venturesおよび個人投資家。調達した資金により金融機関との連携をさらに進め、融資申し込みの効率化や融資サービスの開発に注力する。

2019年11月年設立のヤモリは、「不動産の民主化」をミッションに、クラウド・AIを活用し不動産賃貸事業の学習から購入・管理・売却まで、不動産オーナーの経営を支援するクラウド不動産経営管理サービス「大家のヤモリ」を提供。保有物件の収支管理をクラウドで一元管理可能なことから、2020年のサービス開始以来、登録資産規模100億円超、不動産オーナー400人以上と管理会社が利用しているという。

また管理会社向けには「管理会社のヤモリ」を提供しており、相互のシステムが連携することで不動産オーナーと管理会社間のコミュニケーションも円滑に行える。

さらに、これらクラウドSaaSと並行して、不動産投資の初心者向けに、無料学習メディアの「ヤモリの学校」と、物件探しから管理売却まで寄り添ってサポートする「ヤモリの家庭教師」も展開。2021年4月から開始したヤモリの家庭教師の会員数は応募開始から2週間で160名超となり、全国の空き家や築古アパートの探し方からリフォーム、融資購入、管理まで支援しているそうだ。

保有物件の収支管理をクラウドで一元管理、不動産による資産形成を支援するヤモリが5000万円調達

ヤモリによると、日本では毎年80万戸近い新築住宅が供給される一方、空き家は約850万戸を突破したという。また、高齢や低所得などを理由に賃貸住宅に入居できない層(住宅確保要配慮者)が年々増加しており、大きな社会矛盾となっている。空き室問題と住宅確保要配慮者の増加という社会課題に対して、ヤモリは個人の不動産投資家に焦点を当て、より多くの人が不動産投資を事業として捉えて、不動産事業に取り組める世界を目指すとしている。

保有物件の収支管理をクラウドで一元管理、不動産による資産形成を支援するヤモリが5000万円調達

関連記事
賃貸不動産の原状回復工事がネットで完結、内装工事クラウド「リモデラ」が6月1日より関東でサービス開始
フリーランスの「借りられない」問題の解決目指すアプリ「smeta(スメタ)」
表記揺れの影響を受けず不動産物件を特定できる「不動産共通ID」ベータ版が4月公開、APIとして提供
不動産エージェントマッチングサービスのTERASSがシリーズAで2.2億円を調達
不動産投資クラウドファンディング「大家.com」がSTOスキーム導入、運用期間中でも出資持分を譲渡可能
東大IPCインキュベーションプログラム「東大IPC 1st Round」が第3回支援先を発表
AI活用で最短2日のマンション売却、不動産テックのすむたすが4億円調達

カテゴリー:ネットサービス
タグ:不動産 / 不動産テック(用語)ヤモリ(企業・サービス)資金調達(用語)日本(国・地域)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。