値下げされ(相対的に)手を出しやすいサムスンの新フォルダブル「Galaxy Z Flip」は約11万円から

Galaxy Z Flipは、おそらく永遠にFoldの後塵を拝することになるだろう。S Penをはじめとする数々の新機能を搭載し「フラッグシップ」の仲間入りを果たしたが、Galaxy Z Flipのその運命はおそらく避けられない。

しかし、フォルダブル端末の世界を真剣に検討している人にとっては、クラムシェル型デバイスについて何かいうべきことがある。それは、本モデルはGalaxy Zシリーズの中では、これまでずっとコンパクトなものであり、(あえていうなら)手に取りやすい存在だった。もちろん、1380ドル(約15万2000円)という価格は「手の出しやすさ」という意味では相反するものだが。しかし、今回のUnpackedイベントで、Samsung(サムスン)はGalaxy Z Flip 3がFoldよりも大幅に値下げされると発表している。

999.99ドル(約11万円)という価格は「相対的に」というものだ。しかし、少なくとも400ドル(約4万4000円)近い値下げによって、Flipはフラッグシップモデルのメインストリームとなる価格帯に入ることになる(Fold 3は、先代モデルよりも安いとはいえ、1799ドル[約19万9000円]だ)。さらに、第3世代のデバイスで得られた知見を踏まえれば、これまでのSamsungの(そしておそらく業界の)最も主流となるフォルダブル端末であることは間違いない。つまり、初代の折りたたみ式Razrに勝るものはない、ということだ。

画像クレジット:Brian Heater

もちろん、私たちは、この問題についてより明確なことが言えるようになるまで、レビューユニットを待つつもりだ。しかし、SamsungがFoldでリードし続けている間に、他の選択肢をただ眠らせておくわけにはいかない。両機種ともに、新機能において(当然ながら)耐久性を優先している。そのためPET樹脂製のより強力な保護フィルムや、従来モデルでは弱点を強化するために、ディスプレイパネルが再構成されている。

また、Samsungが独自に開発した新素材「Armor Aluminum」をボディに採用した他、Gorilla Glass Victusを外装に使用し、IPX8相当の防水性能を実現している。これは、新しいフォルダブル端末が、従来製品よりもはるかに水に耐えられることを意味する。格付の「X」は、ヒンジの性質上、埃に対する評価ではないことを意味しているが、Samsungは、前モデルで導入したSweeper Technologyにより、押し込む過程でスクリーンの裏側に入って破損させる可能性のある粒子状の物質をすばやく処理できると考えている。

画像クレジット:Brian Heater

また、デザインも一新されている。閉じた状態では、Foldに比べてかなり見栄えの良いものになっており、ポケットに入れて持ち歩きやすくなっているようだ。カラーはクリーム、グリーン、ラベンダー、ブラックの4色で、さまざまなカバーも用意されている。オンラインで購入する場合は、グレー、ピンク、ホワイトの3色から選ぶことができる(日本では5Gモデルがミスティックブロンズ、LTEモデルがミラーパープル、ミラーブラック)。内部のディスプレイは前モデルと同じ6.7インチ(2640×1080)だが、カバーディスプレイは約1.95インチになっている。

カメラは、Flip 2とほぼ同様だ。

  1. 前面:10MPセルフィー。F2.4。ピクセルサイズ:1.22μm。視野角:80度
  2. 背面:12MP超広角。F2.2。ピクセルサイズ:1.12μm。視野角:約123度
  3. 背面2:12MP広角。デュアルピクセルAF、OIS。F1.8。ピクセルサイズ:1.4μm。視野角:約78度

画像クレジット:Brian Heater

バッテリーは、当然のことながら、Foldと比べてかなり小さい約3300mAhで、2つのモジュールに分割されている(折りたたみ式だから)。急速充電とワイヤレス充電に対応している他、Samsungの「ワイヤレスPowerShare」により、他のデバイスにも充電できる。このFlipには、Foldと同様にSnapdragon 888が採用されており、8GBのRAMと128または256GBのストレージを搭載する(日本では256GB ROMのみ)。

発表された他のデバイスと同様に、米国においてGalaxy Z Flipは現在予約受付中で、8月26日に出荷を開始する。予約注文をすると、150ドルのSamsung Credit(約1万6600円)がもらえる。

関連記事
サムスンがエントリーモデルの完全ワイヤレス「Galaxy Buds 2」にアクティブノイズキャン搭載
サムスンは「Galaxy Watch 4」でWear OSに回帰、ヘルスケアにもフォーカス
サムスンの最新フォルダブル「Galaxy Z Fold3」はスタイラス対応、防水仕様、アンダーディスプレイカメラ追加

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung Galaxyフォルダブルスマートフォン

画像クレジット:Brian Heater

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。