働く女性のヘルスケアを支援する「Maven」が50億円を追加調達

女性の健康と家族計画を支援するサイトであるMavenは、この1年にユーザーベースを拡大し100社を超える企業を取り込んだ。遠隔ヘルスケアサービスには20の専門分野にわたる1700社の事業者が参加し、母乳の輸送、ドゥーラと呼ばれる出産に関するアドバイスや支援を行うスタッフの派遣、卵子凍結、不妊治療、代理母、養子縁組などのサービスを提供している。

ニューヨーク拠点の同社は、個人、医療保険、雇用者などに医療・健康サービスを提供している。このたび新たに4500万ドルを調達し、サービスをさらに拡大しようとしている。

新しい資金の出資者には、 Mindy Kaling(ミンディ・カリング)氏、Natalie Portman(ナタリー・ポートマン)氏、 Reese Witherspoon(リース・ウィザースプーン)氏といった著名人や、Icon Venturesを始めとする機関投資家のほか、Sequoia Capital、Oak HC/FT、Spiring Mountain Capital、Female Founders Fund、Harmony Partnersなどが再出資組もいる。23andMeのファウンダー、Anne Wojcicki(アン・ウォイッキ)氏も同社の出資者の一人だ。

「Mavenは、女性と家族の医療従事者の最大のデジタル医療ネットワークを運営することで医療の重要な欠落部分を埋めようとしている」とIcon Venturesの主要投資家でMavenの取締役に就任したTom Mawhinney(トム・マウィニー)氏が声明で語った。「Mavenはバーチャル医療を始めとするサービスによって、世界の雇用者が働く家族を支援する方法を変革しようとしている。そのために出産育児の改善し、医療費を削減することでより多くの女性を職場に留め、究極的には子育てのあらゆる場面を支援する」。

創業者のKatherine Ryder(キャサリン・ライダー)氏が設立してから6年間でMavenはサービスのために7700万ドル以上(約85億9000万円)を調達し、彼女は男の子2人の母になった。

「子供もつことで人はとてつもなく大きな人生経験を得る。それは実に大きな変革だ」SequioaがリードしたシリーズBラウンドで同社が2700万ドル(約30億1000万円)調達したことを発表したとき、ライダー氏はTechCrunchにコメントした。「キャリアアップの真っ最中(人生のラッシュアワーと人は呼ぶ)に出産するとき、助けてくれる人はだれもいない。「もうやめた、うちに帰る」と言うのは簡単だ。もし仕事を辞める人がいるならそれはかまわない、本人の選択だ。しかし、助けが得られないという理由で辞めることを強いられるべきではない」。

MavenのパートナーであるソーシャルメディアのSnapやデートサイトのBumbleは、Mavenの女性と家族の医療従事者ネットワークを社員が利用できるようにしている。Mavenは産婦人科医、小児科医、セラピスト、キャリアーコーチ、その他家族計画にまつわるさまざまなサービスとユーザーをつないでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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