元Appleエンジニアがオフィス・デスクをスマート化―Stir Kinetic Deskにザッポス創業者らが150万ドル投資

最近、われわれの身の回りのものが次々にOSによって操られるスマート・ハードウェ化している。今度はJP Labrosseという元Appleのエンジニアがソフトウェアとエレガントな工業デザインを組み合わせてオフィスのデスクに革命をもたらそうと意気込んでいる。

今日(米国時間3/20)、LabrosseのStirというスタートアップは最初のプロダクト、Stir Kinetic Deskを市場に出すための資金、150万ドルを調達することに成功したと発表した。このラウンドをリードしたのは(現在はAmazon傘下の靴の通販ショップ)Zapposのファウンダー、CEOのTonyHsiehが設立したVegas TechFunとその幹部のZach Ware、バイオメディカル起業家のJosh Makower、John R. Woodard、Richard Kleinを始めとする元Apple社員だ。

Labrosseはありきたりの起業家ではない。AppleではiPodのチーフ・エンジニアであったし、その後何度も起業して一度ならずエグジットに成功している。同様にStirも単なるオフィス・デスクではない。

Stirは立っても座っても使える。しかも内蔵する頭脳がユーザーごとに最適の高さを学習していく。座っている時間、立っている時間をモニタし、消費カロリーを計算し、適切な間隔でストレッチを勧める。Labrosseは「魔法のデスクだ」と表現している。

デスクの横にあるボタンを押してアクティブ・モードを作動させておくと、適度な間隔を置いてデスクが数センチほど静かに上下して姿勢を変えるようユーザーに勧める。”Stirではこの機能を“Whisperbreath”〔ささやき〕と呼んでいる。これはカオス理論で有名になったバタフライ効果のようなもので、長年の間にユーザーの健康の改善に大きく貢献するはずだという。

もちろん立ち上がって作業したり、座って作業するためにマニュアルでデスクの高さを変えることもできる。

デスクにはWiFiとbluetoothが内蔵されており、表面のコンパートメントには各種の接続や充電のためのポートが収められている。

Labrosseによれば、Stirは「一連の生活を改善する物理的プロダクトの最初の試み」だという。

Stirのビジネスは順調に立ち上がっている。テクノロジー・メディアで好意的に紹介されたこともあり、最初のロットは1台4000ドルで完売したという。顧客には評価用に購入したFortune100の大企業も含まれる。.

Labrosseは明言しなかったが、Zapposの創業者でラスベガス経済界の大立者であるTony Hsiehの根回しが大企業への売り込みに貢献しているかもしれない。

Tony Hsiehらから調達した資金は新たなプロダクトの強化と流通チャンネルの拡大に充てられる(Labrosseによればいくつかの小売業者と交渉中だという)。

オフィス用品のスマート化が今後の大きなトレンドになっていくことを期待したい。私はファイル・キャビネットに言ってやりたいことがいくつもあるのだが、今のところ連中は聞く耳もたないのだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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