元Twitter CEOドーシー氏のSquareが「Block」に社名変更

フィンテック大手Squareは、12月10日より社名を「Block」に変更する。1年以上前から計画されていたこの名称変更は、音楽ストリーミングサービス「Tidal」「Cash App」「TBD」、そして「Square」など、同社のさまざまなプロダクトを1つのブランドに収めることを目的としている。

今回の発表は、Squareの創業者兼CEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)が、自身が共同創業者でもあるTwitterのCEOを退任した数日後のものになる。

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プレスリリースの中でドーシー氏は「Squareブランドは、セラービジネスのために構築したものであり、それが本来の姿です。Blockは新たな名前ですが、経済的エンパワーメントという我々の目的は変わりません。私たちがどのように成長し、変化しても、経済へのアクセスを増やすためのツールを作り続けます」と述べた。

Blockという名称は、ブロックチェーン技術と暗号資産に対する同社の関心の高まりを表している。既存のSquare Crypto製品も「Spiral」に名称変更される。

「Blockという言葉は、売り手がいる『近所のブロック』『ブロックチェーン』『音楽でいっぱいのブロックパーティ』『克服すべき障害』『コードのセクション』『ビルディングブロック』そしてもちろん『タングステンキューブ』も参照しています」と同社はツイートしている。

2021年に入ってブランド変更を行った大手ハイテク企業は、Squareが初めてではない。Facebookは、報道機関議会での監視が強化されたことを受けて、わずか1カ月前にコーポレートブランドを「Meta」に変更した。しかし、Squareと同様に、MetaのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、Instagram、WhatsApp、Horizon、Questなどのプロダクトがある同社の成長を、Facebookブランドでは表現できないと感じていた。

Squareは、今回のブランド変更のタイミングについて「あなたにメタ的なことをいうつもりはありませんが……でも、そうするつもりです」と発表の中で言及している。

2021年の初め、AfterpayはSquareとの合併に合意した。また最近、同社のキャッシュアプリは13歳から17歳までの青少年が保護者の監視下で口座を開設できるようになり、Tidalは、2022年にアーティストへの直接のロイヤリティ支払いに移行する準備を進めている。

Blockのニューヨーク証券取引所のティッカーシンボルSQは変わらない。また、現時点では組織の変更は行わないという。

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画像クレジット:Joe Raedle / Staff / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

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TechCrunch Japan

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