全米50の州と領域の司法長官がGoogleに対する反トラスト法違反の捜査で合意

米国の州、領域を代表する司法長官50人がGoogleに対する反トラスト法違反の捜査を進めることで合意した。

合衆国最高裁判所の正面玄関に参集した司法長官を代表してテキサス州のケン・パクストン司法長官が声明を発表し、「この捜査はGoogleの広告ビジネスにおける慣行がテーマだが、他の問題も含まれる可能性がある」と述べた。

Googlなどテクノロジー企業が巨大化し社会や経済ヘの影響力を強めるに従い、反競争的ビジネス慣行から、ユーザーのプライバシー侵害、セキュリティー上の欠陥、政治的偏向まであらゆる側面で当局の監視の目が厳しくなっている。

先週はニューヨーク州司法長官がFacebookに対する捜査を開始している。

ニューヨーク州司法長官のレティーシャ・ジェイムズ氏は今回の合意について声明で次のように述べた。

Googleは我々の生活のあらゆる面をコントロールするようになっており、同社はデジタル経済の中心に君臨している。しかしインターネットを検索するまでもなく、デジタル企業がいかに強大であれ、消費者の権利を冒してよいことにならないのは自明だ。これがニューヨーク州がGoogleに対する超党派の共同捜査に参加した理由だ。われわれは反競争的行為によってGoogleが現在の優越的な地位を獲得ないし維持しているのかどうかを調べる。Facebookに対する場合と同様、Googleに対する捜査において利用できるあらゆる手段をを用いて真実を明らかにしていく。

米国におけるデジタル企業に対する反トラスト法捜査の状況

連邦通信委員会はFacebook

連邦司法省はApple、Google、Amazon

司法省は巨大テクノロジー企業全般を捜査

州司法長官は共同でGoogleに対する捜査を行うと発表

この件について取材続行中。

画像:Justin Sullivan

【Japan編集部追記】ワシントン・ポストの記事によればGoogleに対する捜査開始に合意、署名したのは48州とプエルトリコ、ワシントン特別区の司法長官、合計50人だったという。カリフォルニア州とアラバマ州の司法長官は参加しなかった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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TechCrunch Japan

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