初めておしりで心拍数を測った日

未来の世界が持たらすあらゆる奇妙なSFプロジェクトの中で、見るのは最後だろうと予想していたのが、おしりで心拍数を測るクッションだった。しかし、その未来はここ(あるいはすぐ近く)にある。新しい「スマートクッション」、Darmaのおかげで。

Darmaクッションの背景にある主たる発想は、長時間座ってることによる背中への負荷を減らし、悪い姿勢を直すことだ。このクッションは、利用者が椅子の上で過ごしている時間を非侵襲的に把握し、時折ユーザーをつついて立ち上がったり歩き回ったりするよう促す。

他の姿勢測定システムとは異なり、このクッションは光ファイバーを内蔵し、その中を連続的に光が通っている。システムは、使用者がどれだけ長く座っているか、落ち着きがないか、あるいは良い姿勢でいたかを、光ファイバーを光が通過する様子に基づいて推定する。

しかしそれだけではない ― このファイバーはユーザーの心拍数、呼吸、および一般的ストレスのレベルもクッションを通じて測定できる。冗談に聞こえるかもしれない ― しかし、驚くほどうまく働く。

試しに私は、心拍数と呼吸をDarmaクッションで測るのと同時に、指先に付けた心拍モニターでも測ってみた。驚いたことに、両者の結果は事実上同じだった。。

勇敢なレポーターは、クッションに座り自らの心拍数を測定した

すべてのデータは、クッションとBluetoothでつながるモバイルアプリを通じて利用可能で、長期にわたる健康状態を監視できる。

私が見たのは2番目のプロトタイプで、開発チームは数ヵ月のうちにKickstarterでクラウドファンドしたいと考えている。クッションの価格は249ドルの予定だが、キャンペーン中の早期支援者には149ドルで提供するつもりだ。

もちろん、計画はクッションから始まったが、チームはこのテクノロジーを他の家具メーカーにも提供し、スマート機能が椅子やソファーその他座る道具全般に組み込まれることを願っている。

彼らが空想するのは、ベッドの中の光ファイバーが眠りの深さを測定し、眠りについたことを検知したら消灯し、目が覚めたら点灯する世界だ。しかし正直に言って ― もはやそれは宇宙家族ジェットソンの世界だ。

現時点では、彼らは心拍数の測定に集中している ― ただしクッションを通じて。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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