動物病院と飼い主を結ぶ「ペット手帳」の運営会社をWiLと博報堂DYMPが共同出資で設立

米国カリフォルニア州拠点のベンチャーキャピタルであるWiLが立ち上げた「World Innovation Lab Fund II, L.P」(WiL Fund II)と博報堂DYメディアパートナーズは3月29日、動物病院と飼い主を結ぶプラットフォーム「ペット手帳」事業の運営会社としてstepdays(ステップデイズ)を共同出資により設立したことを発表した。営業開始は4月1日からとなる。

ペット手帳は、動物病院の業務効率化と飼い主の利便性向上を目的としたプラットフォーム。2018年4月よりLINEをインフラとしてトライアルを実施。飼い主向けには、獣医師や専門家が監修した信頼できる情報やアドバイス、飼育に便利なグッズの紹介、無料モニターキャンペーンなどの記事が読めるほか、ペット手帳と提携している最寄りの動物病院を登録することで事前問診や診療後の相談などが可能になる。

農林水産省の発表では、2018年の小動物診療施設数は1万1981施設とペット数に比べて数が少ない。WiLによると、動物病院では獣医師やスタッフの負担が増加しているという課題があるそうだ。同社ではペット市場における成⻑性と本事業の可能性に期待しており、業界が抱えるこれらの課題を解決してペット市場のさらなる成⻑を目指す狙いだ。また、博報堂DYメディアパートナーとのシナジーを生かし、新たな事業のかたちを示していきたいとのこと。一方の博報堂DYメディアパートナーズは、大手企業とのインキュベーション実績を持つWiLの知見やネットワークを活用し、自社開発の「ペット手帳」事業を持続的に成⻑させたいとしている。

ペット手帳では今後、商品・サービスのオンライン販売、順番待ち・予約システムなどのサービスをローンチ予定。動物病院の診察以外のサービス課題をデジタルで解決していくという。

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TechCrunch Japan

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