匿名チャットアプリ「NYAGO」が一時停止を発表、公開1週間で1万ユーザー突破も課題を痛感

“一晩限り”のエモい会話が楽しめる匿名チャットアプリ――3月28日に公開された「NYAGO」をTechCrunchではそのように紹介した。そんなNYAGOだが、開始1週間というタイミングでサービスを一時的に停止するようだ。

開発元のUNDEFINEDは4月5日、NYAGOのユーザー数が1万人を突破したことと同時に、サービスを一時停止することを明らかにした。本日11時を持って「チャットの送受信」「App Storeでの配信」「ユーザーページの表示」をストップする。

NYAGOはチャットを受ける側のユーザーがTwitterやLINE、InstagramでURLをシェアすることから始まるコミュニケーションサービス。チャットを送る側のみが匿名となり、このあたりは「Peing -質問箱-」や「Sarahah」とも似ている。ただしチャット形式で会話を続けられる点、毎朝6時にチャットが消える点はNYAGOならではの特徴だ。

Twitterのタイムライン上でチャット募集のURLを見かける機会が増えてきていたこともあり、開始1週間でのサービス停止は正直驚いた。

停止に至った背景についてUNDEFINEDでは「多くのユーザー様にNYAGOを使っていただく中で、『コミュニケーション』のあり方、及び可能性を日々強く感じておりました。その中で、NYAGOはまだまだ不完全なサービス・プロダクトであるという事実を痛感しました」と説明。具体的にはアプリやウェブのバグ・不具合、対応プラットフォームの少なさ、コミュニケーションプラットフォームとしてのサービス設計の不足などが理由となったという。

同社代表取締役の若月佑樹氏からもコメントをもらうことができたが「自分たちが作りたいのは『コミュニケーションのハードルを下げる』というプラットフォームで、(コミュニケーションプラットフォームとしては)まったくもって役割を果たせていないと認識している」ということだった。

NYAGOの停止は一時的なもので、今後改良をした後に再度公開する方針。「ご利用いただいていた方には大変ご迷惑をおかけして、申し訳なく思っております。ですが、コミュニケーションプラットフォームとしてのNYAGOをリリースいたしますので、その時をお待ちいただきたいです」(若月氏)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。