受付業務から負担の大きい“内線電話”をなくすiPadシステム「RECEPTIONIST」、提供元が1.2億円を調達

iPad無人受付システム「RECEPTIONIST(レセプショニスト)」を提供するディライテッドは3月7日、大和企業投資ツネイシキャピタルパートナーズなどを引受先とする第三者割当増資により、総額約1.2億円を調達したことを明らかにした。

同社では2017年5月にも大和企業投資やツネイシキャピタルパートナーズ、個人投資家から数千万円規模と見られる資金調達を実施している。

RECEPTIONISTは来客受付でよくある「内線電話」を、iPadシステムとビジネスチャットによって置き換えるサービスだ。これにより従来かかっていた負担を削減するとともに、来客情報の可視化や蓄積もサポートする。

訪問客は企業のエントランスにてiPadアプリ上で訪問先を選択。すると担当者のビジネスチャットツール(Slackやチャットワークなど)に直接通知がいく仕組みになっている。担当者が席を外していても来客に気づけるため対応がスピーディーになるだけでなく、電話応対をする社員の負担もなくなることが特徴だ。

サービスの正式リリースは2017年の1月。トレタCTOの増井雄一郎氏らがTechCrunch Tokyo 2015のハッカソンで開発したiPad受付アプリ「→Kitayon(キタヨン)」を譲り受け、追加開発を経て公開したものであることは以前紹介した通りだ。

リリースから約1年が経過した現在では社員数が500名を超える企業や、インターネット業界以外の企業の利用も進んでいて、総受付回数は20万回を突破している(同社の過去の発表によると2018年1月時点では、渋谷区の企業だけで113社が導入しているようだ)。

ディライテッドでは今回の調達に伴い、エンジニアや営業、カスタマーサクセス部門の人員体制を強化するほか、新機能開発・他社サービス連携にも力を入れていくという。

なお同社はTechCrunch Tokyo 2017スタートアップバトルに参加。東急電鉄賞を獲得している。

投稿者:

TechCrunch Japan

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