合衆国空軍がGPS用の新しい人工衛星を打ち上げ、精度が1mから42cmにアップ

gps-image

今朝(米国時間2/5)United Launch Alliance(ULA)が、合衆国空軍Global Positioning System(GPS)(全世界位置測定システム)用Boeing製人工衛星の、軌道上への打ち上げに成功した。

最新のGPSシリーズはBlock IIFと呼ばれる人工衛星を12使うが、今回打ち上げられた1億3100万ドルの衛星はその最後のものだ。

GPS衛星は空軍が運用し、グローバルな位置測定やナビゲーションおよび時間計測サービスを、軍と民間の両ユーザーに提供している。この‘星’たちがあるおかげで、誰もがスマートフォンからGPSを利用できる。

 

1978年に最初のGPS衛星が軌道へ打ち上げられた。その後空軍は衛星の設計を改良し、複数のブロックから成るニューバージョンのGPS衛星をリリースした。最初がBlock I、次がBlock IIA、Block IIR、Block IIR-Mと続き、今日はBlock IIFシリーズの打ち上げを完了した。

今運用されているGPS衛星は30基のみだが、これまでに総計50基が打ち上げられている。最新のグループであるBlock IIFは、2010年の5月から今日までかかって打ち上げられた。

合衆国空軍Global Positioning System DirectorateのディレクターSteve Whitney大佐によると、この最後の部分の打ち上げは過去20年間でもっとも厳しいスケジュールだった、という。合計7基のBlock IIF衛星が、わずか21か月あまりで打ち上げられた。

Image courtesy of Boeing

GPS衛星Block IIFは、GPSの精度を高めるために打ち上げられた。Whitney大佐によると、Block IIFシリーズの前は、GPSの精度が1メートルだった。新衛星Block IIFによって、誤差は42センチに縮まる。

それぐらいの変化は平均的民間人には関係ないかもしれないが、GPSを使って弾薬の照準を合わせる軍にとっては、生か死かの違いを意味することもある。

今日の衛星のためのスペースを作るために空軍は、1990年に打ち上げられた古いBlock IIA衛星の一つを移動する。おもしろいことに、その衛星は今後もバックアップ衛星として、GPS星座の一員としての奉仕を続ける。

これでBlock IIFが使えるようになったので、これからの空軍はGPS-3星座用のBlock III衛星に力を入れる。Block III衛星は精度と信頼性がさらに向上するとともに、軍用信号のためのジャミング防止やセキュリティの能力もアップグレードする。

完全に機能するGPSを最新の状態にメンテナンスすることは、国のセキュリティの必須の要件だ。そのためには、打ち上げを行う企業の選定も重要だ。次の衛星ブロックを打ち上げる企業の選定をめぐって、ULAかSpaceXかという議論が最近あった。まだ決定は行われていない。

GPS-3用の衛星の打ち上げは、2018年からの予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。