壁にかける小さな棚で21種類の野菜やハーブを水耕栽培するEdn、iPhoneアプリがユーザを教育する

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父の家は農家だった。毎晩彼のキッチンテーブルに並ぶ食べ物は、実家の畑から運ばれてきた。私はそうやって郊外で育ち、今は都市に住んでいる。食べ物はもっぱら、近くのグロサリーストア(八百屋兼食料雑貨店)やレストランに依存している。未来の子どもたちの食べ物はインターネットから、びん詰のSoylentみたいな形でやってくるだろう。

デンヴァーでステルスしているスタートアップEdnは、そうなることを防ごうとしている。

Ednは壁にかける装置で(下図)、数種類の野菜の自動栽培を行う。ほかに必要なのは、iPhoneアプリと人間ユーザの愛とお世話だ。

21のスロットがあり、そこでさまざまな野菜やハーブを育てる。“十分な量の”植物を、同時に栽培できる。ユーザはEdnを電源につなぎ、種(たね)を播き、タンクに水を入れ、ときどき肥料を足す。

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“自動化はするけど教育を忘れているテクノロジ製品が多い”、とファウンダのRyan Woltzは言う。“Ednでは、植物が発芽すると何を見るべきかを教え、収穫時期も教える。だから、目の前でいろんなハーブや野菜を育てながら、それらについて学ぶことができる”。

Ednは壁掛け方式なので、カウンターやテーブルのスペースを占領しないし、だれでも(ニューヨークの狭いアパートに住んでいる私でも)自分の食べ物を育てられる。

Ednは目下開発途上だが、Woltzは私が見せてもらったプロトタイプを使って、タイムやコリアンダー(シャンツァイ、香菜)、ピーマン、ルッコラ、ローズマリー、そしてかぼちゃを作っていた。そしてデバイスは、照明の付いた三段の棚、といったところだ。

厳密に一つのスロットで一種類だけ育てるとすると、21種類を栽培でき、完全水耕だからユーザが日常やることは何もない。発売は来年半ばで、定価399ドルを予定している。Woltzは次の製品として、育苗器を考えている。

Ednは、本誌がデンヴァーで行ったTC Meetup + Pitch-off集会で二位になった。詳しくは、同社のWebサイトを見てみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。