妊娠中・授乳中に安全な薬の情報を検索、産婦人科医開発「妊娠と授乳のくすり案内ボット(くすりぼ)」を相生市が提供

インターネットを通じて子どもの健康や子育てに寄り添う事業を展開するKids Public(キッズパブリック)は、妊娠中から授乳中のお母さんがいつでも気軽に薬の情報を検索できるチャットボット「くすりぼ」を開発。兵庫県相生市が住民向けサービスとして12月13日より提供を開始した。相生市の住民は、無料で利用できる。

Kids Publicは、産婦人科医や小児科医にスマートフォンから気軽に相談ができる遠隔健康医療相談サービスとして「産婦人科オンライン」と「小児科オンライン」を展開している。

くすりぼは、これらサービスに寄せられた、妊娠中から授乳中の8万件以上の相談データをもとに開発されている。様々な事情ですぐに病院にかかれない妊婦や授乳中のお母さんの、いろいろな体の症状に対して、妊娠週数、合併症、持病、産後月数、授乳状況といった本人の状況に合わせて、安心できる薬の情報が提供される。

またそれぞれの薬に関する情報は、2名以上の産婦人科専門医が作成・監修している。産婦人科専門医が文献をもとに臨床現場での知見も踏まえて作成した内容を、別の産婦人科専門医がチェックしているほか、回答文のパターンは2000種類以上にも及び、過去に例のない情報量だという。

さらに薬の情報に加えて、「セルフケアの方法」「事故判断すべきでない状況」「早期に受診したほうが良い状況」なども記載することで、安全性にも配慮している。

これらサービスは、自治体・法人・医療機関に販売されるもので、それら団体から一般にサービスが提供される形となっている。2021年6月1日から子育て支援策として産婦人科オンラインと小児科オンラインを導入している兵庫県相生市は、12月13日よりくすりぼの提供を開始した。

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TechCrunch Japan

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