子供の声が絵本になる読み聞かせアプリ「みいみ」をオトバンクと東京ガスが発表

オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」などを展開するオトバンクは12月19日、東京ガスとの資本業務提携に基づき、音で遊べる絵本アプリの「みいみ」を共同開発し、提供開始したことを発表。みいみは、2017年7月にリリースのお風呂で楽しむ音声コンテンツ「Furomimi」に続き、両社が共同で提供するサービスの第2弾となった。

このアプリでは、声優やナレーターによる絵本や児童書の朗読を楽しめたり、登場人物のセリフの一部を子供が自身で吹き替えることで遊べる。そのため、今後は、録音データの容量を増やすことで「音のアルバム」としても機能するようになる予定だ。

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リリース時には、映画化もされた講談社の「絵本 はなちゃんのみそ汁」、イラストレーターのヨシタケシンスケ氏が挿絵を手がける「レッツとネコさん」、加えて名作童話や昔ばなしを多数、配信。講談社の絵本「おさるのまいにち」や「サラとピンキー パリへ行く」なども近日追加される予定だ。

オトバンクと東京ガスがみいみのリリースを通じて目指すのは「『音』と『絵本』を起点とし、親子のコミュニケーションをサポートし子育てを応援」すること。両社は子供の寝かし付け時や、家事育児の負担の軽減のために、みいみが利用されることを想定。そして、「子育て中のお客さまへの調査より、共働き世帯が増えている中、平日は時間に追われているが、子供と過ごす時間を増やしたい、子供と過ごす時間が増えたら一緒に遊ぶ、読み聞かせをしてあげたい、一緒にくつろぎたいというニーズがあることが分かった」と説明。

なぜ絵本なのか。両社は「有識者より、最近は子供の活字離れが顕著だが、子供の語彙の増加や共感力の育成、親子の愛着形成に本に親しむことは非常に効果的であると伺った。そして本好きな子供に育ってほしいという普遍的なニーズに応えることを目的に開発した」と綴った。

東京ガスの担当者によると、同社の狙いは「デジタル技術の効果的な活用および育児サポート領域での事業創出」。

「これまで取り組んできているエネルギー事業、住宅設備機器などに係る事業に加え、近年、お客さまのニーズを踏まえてIoT、サービス、コンテンツの検討にも取り組んできた。そのような中で、成長市場であるコンテンツ市場の中で『ながら視聴』のニーズの高まりとコンテンツ数の拡大により今後期待されている音声コンテンツに注目し、2018年にオトバンクと資本業務提携を締結した。本サービスを通じ、子育て中のお客さまの寝かし付け時などの負荷を軽減したり、親子で絵本を楽しむきっかけを提供することを想定している」(東京ガス担当者)

なお、絵本アプリのみいみは、東京ガスとのエネルギー契約の有無にかかわらず利用することが可能だ。iOSとAndroidのどちらにも対応しており、利用開始から1ヵ月はすべての機能、絵本が無料。2ヵ月以降は月額500円となっている。

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TechCrunch Japan

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