家庭での血液検査が重視されるWithコロナの時代を前にThrivaが5億円を調達

Thrivaは2016年に、家庭でコレステロールのレベルといった血液の検査ができるスタートアップとして登場した。パンデミックの時代である現在、家庭における血液検査は、自分の健康は自分で予防医学的にコントロールしたいというトレンドとともに大きな話題になっている。

同社はこのほど、ベルリンのVC Target GlobalからシリーズAの拡張として400万ポンド(約5億2000万円)を調達した。これでThrivaの総調達額は1100万ポンド(約14億4000万円)になる。投資を行なったのはTarget Globalが新設したファンドであるEarly Stage Fund IIで、2019年の600万ポンド(約7億9000万円)のシリーズAを嵩上げする形になる。既存の投資家には、Guinness Asset ManagementやPembroke VCTがいる。

Thrivaは2016年から今日まで、11万5000件あまりの家庭内血液検査を処理した。興味深いのは、顧客がその情報を利用して自分の健康を改善しようとしていることで、Thrivaのユーザーの76%がその後の健康診断までに何らかの健康指標が改善された、と報告している。

同社は、個人の特徴に合ったヘルスプランや高品質なサプリメントも販売し、病院といったヘルスケアプロバイダーとのパートナーシップも広げている。

Hamish Grierson(ハミッシュ・グリアソン)氏とEliot Brooks(エリオット・ブルックス)氏そしてTom Livesey(トム・リヴシー)氏が創業したThrivaは、前年比で100%成長していると主張し、同社のロンドン本社はチームを50名に拡張した。

グリアソン氏は声明で「新型コロナウイルスの危機により、世界は前例のない課題に直面している。その中で我々みんなが、自分たちの健康と死の見方を変えることを強制されている」と述べている。

さらにTechCrunchの取材に対してグリアソン氏は、さらに次のようにも述べている。「検査を家庭で行う企業は他にもあるが、彼らが直接的な競合相手とは思っていない。Thrivaは検査企業ではない。弊社の家庭における血液検査は重要なデータポイントではあるが、それらは顧客との間に長期的な関係を築いていく端緒にすぎない。より良い健康をお客様の手に委ねるという我々のミッション実現のためには、ただ体の中で起きていることを知るだけでなく、長期的に効果を実験できるようなポジティブな変化をもたらすお手伝いが必要なのです」。

Target GlobalのパートナーであるRicardo Schäfer(リカルド・シェーファー)医師氏は「Thrivaのチームに初めて会ったとき、健康を自らの手に入れられるようにする彼らのミッションにたちまち魅了されました」といっている。

画像クレジット:WLADIMIR BULGAR / SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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