屋内外のあらゆる物を低帯域長距離無線で結ぶAmazon Sidewalkプロトコル

シアトルで行われた例年のハードウェアイベントでAmazon(アマゾン)は米国時間9月25日、低帯域で長距離の新しいワイヤレスプロトコルとしてSidewalkを発表した。家の中や外のすべてのIoTデバイスを接続することが、その狙いだ。

アマゾンの主張では、BluetoothやWi-Fiは到達距離が十分でない。一方5Gは電力消費が大きくしかも複雑すぎる。

同社のデバイス部のトップを務めるDave Limp(デイヴ・リンプ)氏は「そこで私たちはSidewalkというものを考えたのです。それは帯域幅の低い新しいネットワークであり、既存の900MHzスペクトルの、自由に使えるOTAを使用します。それは、物をリアルタイムで追跡するのに適していると考えています。しかしもっと重要なのは、シンプルで安価で使いやすいさまざまなデバイスを長距離でコントロールできることです」とコメントしている。

技術の説明としてはちょっと漠然としているが、アマゾンが言いたいのは基地局とデバイスの位置関係次第では1マイル(1.6km)先のデバイスでも接続できることだ・

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Amazonはすでに700台のテストデバイスをロサンゼルスの世帯に配ってアクセスポイントをテストしている。アクセスポイントがたくさんあれば、かなり広い領域をカバーできるだろう。

Amazonはこのプロトコルを一般公開すると言っているので、そのほかのデバイスメーカーも自分のデバイスをこのネットワークに加えられる。

Sidewalkを利用する最初の製品は何だろう?それは犬の迷子札だ。犬が一定距離を超えたらアラートが来るので行方不明になる迷い犬が相当減るだろう。Ring Fetchと呼ばれるこの迷子札は、来年発売される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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