巨鯨Googleと闘う小鰯の一匹Blekko検索エンジンが結果ページでもカテゴリ分けを強調

2010年にローンチした新進の検索エンジンBlekkoが今日(米国時間5/29)、検索結果ページのデザインを完全に新装した。同社は”スラッシュタグ(slashtag)“という独特の機能で、ユーザが自分の目的に合った適切なサイトやページ…スパムページやとんでもない無関係なページでなく…を見つけやすくしている。あの強大強力な競合他社である某社のような、10個の青いリンクが並んでいるだけのそっけない結果ページは、そんなBlekkoにとってふさわしくない。今度からBlekkoの検索結果ページでは、スラッシュタグによって選別されたコンテンツがカテゴリー分けされて並ぶ。

たとえば”wine”で検索すると、結果のページには「トップの結果」、「wine関連の最新ニュース」、「関連カテゴリー…”alcohol”(アルコール)、”recipes”(レシピ)、”reviews”(リビュー)など…の検索結果」などが表示される。(下の図は”techcrunch”で検索した結果。)

デフォルトではBlekkoはつねに2つのトップ結果を見せるが、拡張カテゴリーのリストをクリックして矢印でスクロールすると、もっとたくさんの結果を見ることができる。

ユーザは、従来どおり自分でスラッシュタグを指定してもよい。たとえば、”wine /Napa”のように(ナパバレーのワインを指定)。今度の新デザインは、Blekkoの、tablet-optimized search app Izik(タブレット向けに最適化された検索アプリケーションIzik(イザーク))という奇妙な名前の検索プロダクトの、APIで構築されている。

BlekkoのCEO Rich Skrentaによると、結果ページのデザインを変えたことによって、“青いリンクの並びを調べるという長時間の手間が不要になり、最適の情報源により早く到達できる”、という。ただしGoogleやBingや、新進のDuckDuckGoなども、単なる青いリンクのリストからは卒業しようとしている。そのためにGoogleにはKnowledge Graph(ナレッジグラフ)があり、BingにはSatori Entity Engineというものがある。

同社によると、今現在の常連ユーザ数は1250万、各日の検索回数は約500万だ。1250万の約半分がアクティブ、ということか。しかしSkrentaの主張では、“過去10年間でこれだけのユーザベースを達成した検索スタートアップはうちだけだ”、という。

Blekkoは今でも、同社独自の検索エンジン”Dynamic Inference Graph”(動的推理グラフ)と、大規模なセマンティックデータベースを使って、ユーザにカテゴリー分けされた検索結果を提供している。

最近のBlekkoは、モバイルアプリがローンチされたこと以外ではあまり話題になっていない。今日からの新デザインが新たなイノベーションとマーケティング努力に導く可能性もある。しかし現時点では、DuckDuckGoの方が新進検索スタートアップとしての人気が高い〔企業・ビジネスユースではMasterSeecも〕。新デザインも、それほど画期的ではないし、やや雑然としているとぼくは感じた。

〔余計な訳注: たとえば人気ミュージシャンの名前で検索すると、結果のデフォルトのカテゴリは、[Top Results], [Music], [Radio], [Movies], [Gossip], [Tabs], [Lyrics], [Latest](トップ結果、音楽,ラジオ、ムービー、ゴシップ、タブ譜、歌詞、最新記事)となり、ゴシップやタブ譜などがあるあたり、Googleよりは便利で親切だ。過去記事。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。