建築デザイン向けのVRツールを開発するIrisVRが800万ドルを調達

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ニューヨークを拠点とするIrisVRがシリーズAで800万ドルを調達したことを発表した。

同社は建築デザイン業界向けのVRツールを開発する企業だ。同社が開発するIris Prospectは、3Dの建築モデルや設計図を仮想現実化するツールだ。そして、Oculus RiftやHTC Vive、GearVR、CardboardなどのVRデバイスを使うことでその建築モデルに入り込むことができる。IrisVRはIris Scopeというツールも開発している。これはパノラマ写真を仮想現実化して、それをスマートフォンで楽しむことができるというツールだ。

同社のプロダクトは現在βテスト中であり、年末には正式版がリリースされる予定だ。IrisVRによれば、同社のプロダクトは正式リリース前にも関わらず、すでに108ヵ国でダウンロードされているという。

本ラウンドのリード投資家はEmergence Capitalで、そこでジェネラル・パートナーを務めるKevin SpainがIrisVRの取締役に就任している。今回のシリーズAにはこの他にも、Indicator Ventures、Pritzker Group Venture Capital、Valar Ventures、Azure Capital Partners、Locke Mountain Ventures、Morning Groupも参加している。今回のラウンドを含め、IrisVRはこれまでに合計で1000万ドルを調達している。

CEOのShane Scrantonは資金調達を伝えるプレスリリースのなかで、IrisVRは新しいテクノロジーによって建築デザイン業界を変えると語る。「この業界を変えるようなVRアプリケーションが誕生しており、IrisVRのプロダクトもその1つです」とScrantonは話す。「単純に言えば、この業界におけるコミュニケーションの全体像を作り変えようとしているのです。建築デザイン分野で働く人々にとって、プロジェクトの見た目はとても重要です。IrisVRはその見た目に命を吹き込むのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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