慢性的な痛みを自然医療で改善するWholyMeがシードラウンド完了

慢性的な痛みを鎮める「自然製品」を作っているWholyMeが、Financière Saint JamesやV1 Capital、Guiborなどの投資家による50万ユーロ(約6000万円)のシードラウンドを完了した。このラウンドにはニューヨークのVCである Joyance Partnersも参加し、「健康と幸福」を追究する新しい科学にフォーカスしている同社は最近、イギリスとヨーロッパにも投資対象を拡大している。

WholyMeは、今回の資金を使って筋肉と関節のための完全にオーガニックなサプリメントや軟膏の最初の製品群を作っていく。最初の製品は大麻を使用した軟膏で、2020年春の発売を予定している。製品は同社の処方に基づいてヨーロッパで生産され、オンラインで販売される。今後はジムなどと契約して、スポーツ好きなミレニアル世代の傷害を防いでいきたい、と同社はいう。(大麻製品は製品、国、各種スポーツ機関などにより、規制に違いがある。日本は大麻取締法により、概ね不可)

同社と同じく自然製品による健康ブランドを販売している競合他社にはTiger BalmやBetterYouなどがあり、また、同社は一般的な鎮痛剤や鎮痛湿布を販売しているVoltarolやDeep Heatなどとも競合する。

同社製品の差別化要因は「従来の鎮痛剤と違って有害な副作用がないこと」だ。同社製品の原料は有機栽培の植物であり、化学合成物や石油化学製品や遺伝子組み換え作物を使っていない。

WholyMeが狙う市場は確かに大きい。自然薬製品の市場はヨーロッパで160億ユーロ(約1兆9228億円)、最近の5年間では年率7%で伸びている、といわれる。

共同創業者のCeline Ivari(セリーヌ・イヴァリ)氏とQuitterie de Rivoyre(キトリ・デ・リボア)氏は、慢性の炎症で苦しんでいる家族を救うために、WholyMe最初の製品を研究開発した。

イヴァリ氏は、「母がひどい炎症で苦しんでいるとき、鎮痛剤など大量の薬を処方されたが、それらには恐ろしい副作用があった。人間の疾病の遺伝的性質を研究して、痛みを管理する正しい方法があることがわかった。自然療法で、彼女の状態は改善した」。

Joyance Partnersのヨーロッパ担当パートナーPaolo Pio(パオロ・ピオ)氏は、声明で「健康と痛みの管理の限界を押し広げようとしているWholyMeを支援できることができてうれしい。彼らは世界に、より大きな幸福をもたらすだろう」と述べている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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