手のひらサイズの瞬間音声翻訳デバイス「ili」が5億円調達

ウェアラブル音声翻訳デバイス「ili(イリー)」を開発するログバーは10月24日、ティー・ワイ・オー(以下、TYO)、フィールドマネージメントAd Hack Venturesを引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。調達金額は5億1750万円だ。

ログバーは「STREAM」という独自の瞬間翻訳技術(最速0.2秒)をもち、それを応用したウェアラブル音声翻訳デバイスのiliの開発、販売を手がけるスタートアップだ。

iliには旅行に特化した辞書が搭載されており、旅行先でのユーザーの言葉をその国の言語に翻訳してくれる。インターネットへの接続は必要なく、手のひらに収まるサイズだから、どこにでも持ち歩いて使うことができる。

旅行に特化ということでビジネスシーンでの翻訳は苦手ということだが、その分、旅行シーンでは高精度な翻訳が可能だという。

また、デバイスには専用アプリが搭載されていて、ログと音声データをサーバーが取得して機械学習を行うことで、継続的な翻訳精度の向上がなされる仕組みになっている。

現在、言語は日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語に対応中だ。

今回のラウンドに参加したAd Hack Venturesは、広告制作のTYOと戦略コンサルティングのフィールドマネージメントが共同で運営するVCだ。

ログバーは今後、Ad Hack Venturesからの資金的な支援だけではなく、TYOからの広告・プロモーション面での支援、およびフィールドマネジメントによる事業成長のサポートを受けるとしている。

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TechCrunch Japan

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