新たなスパイ疑惑:NSAはメールとネット利用の記録を2年間保持していた

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The Essential — かつてSnowdenは、情報漏洩者は「射たれるべき」と思っていた/ネイト・シルバーが評論家について/Facebookのスパイ対策プロトコル/Funny Or Die: NSAの求人広告ビデオ

特集 ― 新たなスパイ疑惑:NSAはメールとネット利用の情報を2年間保持していた

「オバマ政権は2年以上に渡り、NSAにアメリカ人のメールやインターネット利用に関する膨大な量のデータを集め続けることを許可していた」とThe Guardianは報じた。入手された文書によって、2001年に承認されたメールおよびインターネット利用行動に関するデータ収集の最高機密プログラムが暴露された。具体的には、NSAが集めているのはどのウェブサイトを訪れたか、ユーザーが誰と連絡しているかなどの「メタデータ」であり、これらの通信やウェブサイトのコンテンツではない。

「誰に電話をしたかだけからでも多くのことがわかるが、今やわれわれの生活の大部分にインターネットが介在しており、IP[インターネットプロトコル]ログは人間の脳のリアルタイムマップと言える。何について読んでいるか、何に興味をもっているか、どのパーソナル広告に反応しているか(特定の広告にリンクしたメールから)、どのネット議論に参加しているか、どんな頻度で。」とCato InstituteのJulian Sanchezが説明した。

さらにNSAは、アメリカ人から外国人に宛てられた通常メールやその他電子的コミュニケーションの “to”、”from”、”bcc” なども収集していた。

当局はThe Guardianに、この2年間のデータ収集方針は2011年に中止されたと言っているが、Glenn GreewaldとSpencer Ackermanは懐疑的だ。「例えば、2012年12月にNSAは受発信いずれかが米国内にある通信を分析する新しいプログラムを立ち上げ、監視データの量が倍増した」。

NSAはメッセージの内容を収集しておらず、情報は通信会社内で通常共有されていることから憲法上の権利は侵害していない、と調査官らは信じている。

「この種の料金記録や通話記録のように内容を含まない情報は、憲法修正第4条の対象ではない。なぜなら、人々はいつ誰に電話したかに関するプライバシーを合理的に予測していないからだ」とJames Colen副司法長官が6月18日の上院諜報委員会の証人喚問で語った。
彼の修正第4条の解釈に大多数のアメリカ人が同意すると私には思えないが・・・私が間違っているのかもしれない。

The Essential:6項目

Edward Snowdenは、情報漏洩者は「ボールを射たれればいい」と思っていた [Ars Technica]

  • Ars Technicaサイトの2009年のコメント人は、皮肉にもかつてEdward Snowdenが情報漏洩者を嫌っていたことを発掘した
  • 「そういう連中はボールを射たれればいい。やつらは戦争を始めようとしているのか?なんてこった。まるでWilileaksだ」と彼は書いている。さらに彼は、New York Timesがイスラエルと米国がイランに関して秘密交渉していると報じたことにも触れていた。
  • 彼はその後4年間で考えを変えたのだと私は思う。

Facebook、超機密データでGoogleを追う [CNET]

  • 報道によると、Facebookは英国および米国の諜報機関が行っていると言われるインターネット回線の直接モニターに耐性のある、超暗号化データ通信方式を制定しようとしている。
  • “Forward Secrecy”は暗号化標準の一つで、ユニークな解読キーを各ユーザーに割り当てる。Googleは何年も前からこの方法を実施している。
  • このプロセスはコストが高く、CNETによると15%費用が増すという。

上院議員、NSAの活動に制限を提案[Naked Security]

  • Batmanのエキストラで米国上院議員のパトリック・レイヒーは、NSAのスパイ行動力を制限する議案を提出した。
  • 「2013年FISA(外国諜報活動偵察法)説明責任およびプライバシー保護法案は、データ収集が承認された捜査に関連があり、海外グループまたは勢力につながりがあることを政府が説明することを要求している」

ネイト・シルバー、評論家について語る

Aspen Ideas Festivalの講演で、New York Timesの選挙予言者、ネイト・シルバーは、政治評論家に対して容赦がなかった。「評論家は、要するに役立たずだと思う」とKatie Couricに語った。

Funny Or Die:のぞきで給料をもらいたい人はNSAに入ろう

1日の終りはスマイルで

Kickstarterのパイオニア怠惰な熱狂者、Kristen Bellは、長年の男友達、Dax Shephardにプロポーズした。最高裁が「結婚防衛法」違憲の判決を下した直後のことだった(彼氏の答えは「イエス」)

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

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