“旅を仕事にする”サービス「SAGOJO」が数千万円を調達、企業や自治体とスキルのある旅人をつなぐ

副業やリモートワークなど働き方が多様化している今なら、スキルと熱量さえあれば“旅”を仕事にすることもできるかもしれない。旅人求人サイトの「SAGOJO」はまさにそれを実現しようとしているサービスだ。

同サービスを提供するSAGOJOは12月22日、エイベックス・ベンチャーズ、アプリ、複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資により資金調達を行ったことを明らかにした。関係者によると数千万規模の調達だという。

SAGOJOは課題を持った企業や自治体と、スキルのある旅人をマッチングする求人プラットフォームだ。記事執筆や写真撮影、営業代行やリサーチといった仕事を旅人に依頼することが可能。旅人が現地を実際に訪れるという点が大きな特徴で、熱量の高いユーザーが集まる。

「サービスのリリースから1年半でユーザー数は7500人、シゴト数は200を超えた。全国・世界を舞台に取材を伴うコンテンツ制作(記事、動画、写真)を中心に旅人の特性やスキルを活かして事業開発を行っている」(SAGOJO代表取締役の新拓也氏)

実際に掲載されている仕事を見てみると、高速バスの比較サイトや旅行メディアを運営するLCLが「高速バスに乗りたくなる記事企画をする旅人」を募集していたり、ecbo cloakが「旅をしながら自分の好きなお店の開拓をしてくれる旅人」を募集していたりとバラエティに富んでいる。

通常の報酬に加えて航空券や宿泊券、旅のアイテムがつくケースもあるなど旅人に対するリターンもユニーク。旅人の仕事管理はSAGOJOがおこなうことで、成果物のクオリティを担保する。

同社では今回の資金調達も踏まえて、今後は案件数の拡大、旅人が納品する成果物の管理体制の強化を進めるほか、新サービスにも取りかかる予定だ。「『旅×シゴト』を志す人たちの能力開発を支援する教育プログラムや、ユーザー特性を活かしたB向け新規サービスの提供に向けた準備を進めていく」(新氏)

また調達先のエイベックスとはグループ会社各社と共同で、旅行を含めた各種商品の企画やSAGOJOを活用した新しいアーティスト戦略、エイベックス社員のスキル活用などに取り組む。アプリとは、同社が運営するリゾートバイト求人サイト「はたらくどっとこむ」と連携した案件の拡充を行っていくという。

SAGOJOは代表取締役の新氏がWeb制作会社のLIGにて企業のオウンドメディア運営やコンテンツ制作を担当したのち、2015年12月に創業したスタートアップだ。

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TechCrunch Japan

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