日本のチャレンジャーバンク目指すナッジが次世代型クレジットカード「Nudge」の一般受付を開始

日本のチャレンジャーバンク目指すナッジが次世代型クレジットカード「Nudge」の一般受付を開始

日本におけるチャレンジャーバンク(新規に銀行免許を取得し金融サービスを提供する企業)を目指すナッジは9月2日、「少額包括信用購入あっせん業者」の登録が完了し、第1弾サービスとなる次世代型クレジットカード「Nudge」(ナッジ)の一般受付を同日開始したと発表した。Android版およびiOS版アプリが公開されている。

登録少額包括信用購入あつせん業者とは、2020年6月改正・2021年4月施行の割賦販売法により新設された登録事業者のこと。極度額(きょくどがく)10万円以下の範囲内でクレジットカード発行などの包括信用購入あっせん業を営める事業者となっている。

事前・事後チェックによる過剰与信防止措置を前提に、従来の包括支払可能見込額調査に代わるビッグデータやAIなど、先端的な技術を活用した与信審査手法が認められている。「クレジットカード番号などの適切な管理」といったセキュリティ面に関しては、従来の信用購入あっせん業者との規制面での違いはない。

次世代型クレジットカード「Nudge」(ナッジ)

サービス第1弾のNudgeは、申し込みや発行手続き・各種問い合わせなどがスマホアプリで完結可能(無料で発行できるカードのデザインは3種類)。利用状況などアプリでリアルタイム管理が可能で、不正利用や使い過ぎを防止しできる機能も採用。プリペイドカードとは異なり事前の入金は不要で、都度チャージの手間や、利用時の残高確認・使い残しの心配もない。

またすべてのカードにIC機能を搭載しており、世界中のVisa加盟店で利用が可能。日本を含む世界約200の国・地域で展開されている「Visaのタッチ決済」もサポート。

利用金額の返済は月に1度の口座引き落としではなく、好きなタイミングでセブン銀行ATM(全国2万5000台以上)から実施可能で、引き落とし日の口座残高を心配する必要がないという。また、最短で決済の翌日から返済が可能。月の途中で利用枠が足りなくなっても、返済後即時に利用枠が回復する。

なおNudgeでは、Visaブランド対応や与信システム構築、クレジットカードの製造・発行に関してはクレディセゾンおよび凸版印刷、 TISとの協業により実現。ATMからの返済についてはセブン銀行との提携により実現している。また、eKYCはLiquidの最新ソリューションを活用しているという。

好きな「クラブ」を選び、好みのチームやアーティスト、クリエーターを応援

Nudge利用者は、Nudgeと提携する企業や団体が開設する「クラブ」を選択することで、好きなチームやアーティスト、クリエーターを応援できる。

また普段の買い物でNudgeカードで支払いを行うことで、クラブからの特典を受け取られる。特典は、主にクラブに関連した画像や動画・音声データなどで、将来的にはNFT(非代替性トークン)形式での提供も検討しているという。

サービス開始時点で開設予定となっているクラブは、約20クラブ。アスリート・スポーツチーム系では、「ブラウブリッツ秋田(サッカー)」「アースフレンズ東京Z(バスケットボール)」「岩手ビッグブルズ(バスケットボール)」「福島レッドホープス(野球)」「堀口恭司(総合格闘技)」「チームケンズ(トライアスロン)」など。またアーティスト・クリエーターでは、「MILIYAH Loveheart Club」がある。「D.D.マーケット」などのECサイト、「A-TOM」のような地方創生プロジェクトなども用意されている。日本のチャレンジャーバンク目指すナッジが次世代型クレジットカード「Nudge」の一般受付を開始

サービス開始以降に開設予定のクラブには、「ラスカル(キャラクター)」「ラグナドール(オンラインゲーム)」などがあるという。今後もクラブ開拓を進め、利用者と提携先(スポーツチームやアーティストなど)双方に新たな金融体験を提供することを目指すそうだ。

2020年2月設立のナッジは、「ひとりひとりのアクションで、未来の金融体験を創る」をミッションとし、チャレンジャーバンク事業を通じて、日本におけるフィナンシャルインクルージョン(金融包摂)を実現していくことを目指している。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。