日立ソリューションズ、熟練面談者のノウハウをノンコーディングでAIモデル化できる「面談支援AIサービス」開始

日立ソリューションズ、熟練面談者のノウハウをノンコーディングでAIモデル化する「面談支援AIサービス」を1月5日開始

日立ソリューションズは、熟練面談者のノウハウをノンコーディングでAIモデル化し、面談の課題解決支援に利用できる「面談支援AIサービス」を2022年1月5日から開始する。これは、スマートフォンやPCのブラウザー上において、熟練面談者のノウハウを学習したAIモデルが、面談を受ける被面談者の受け答えから表情や言葉を分析し、特性の評価予測が行えるというもの。

企業における面談には、採用面談のほかにも、事業の効率化を進めるために従業員に対して定期的に行うものもある。特に「ジョブ型人材マネージメント」では、人材の有効活用のために質の高い面談がさらに重要になってくる。しかし、面談者の経験や好みによって評価にばらつきが出たり、熟練面談者の都合がつかず、経験の浅い面談者が対応しなければならなかったり、面談者と被面談者とのスケジュールが折り合わないなど、様々な課題がある。

そこで日立ソリューションズでは、評価したい指標と、被面談者に対する熟練面談者の評価結果を学習させたAIモデルを作成可能となる「面談支援AIサービス」を開発した。これを使うことで、経験の浅い面談者でも熟練者に近い対応ができるようになるほか、被面談者の評価が定量化できるという。また、面談者が立ち会わない、アバターを使った「セルフ面談」も可能になる。日立ソリューションズは、製造や建設分野などの無期雇用派遣事業を展開するUTグループと概念検証(PoC)を行ったところ、「AIモデルの予測が熟練面談者の評価と比較しても大差なく、実用可能であることを確認」できたとのことだ。

「面談支援AIサービス」の特徴は次のとおり。

  • 定量的で高水準な評価支援:熟練面談者と同等の評価を行うAIモデルの評価予測を、面談者が参考にすることで、キャリア面談などの効率的な実施を支援
  • ノンコーディングでAIモデルを作成
    評価したい指標と、被面談者に対する熟練面談者の評価結果を学習させるだけで、効率的にAIモデルが作成できる。評価したい指標は、企業や組織、業務ごとに設定可能
  • AI育成による継続的な精度向上:AIモデルが熟練面談者の評価結果と異なる結果を出した場合は、業務のプロフェッショナルである熟練面談者が評価結果の違いをAIモデルにフィードバックすることによって、評価の精度を継続的に向上させることが可能(この機能は2022年春に導入予定)
  • 面談者の育成:経験の浅い面談者は、熟練面談者のノウハウを学習したAIモデルのスキル評価結果を活用することで、あたかも熟練面談者が寄り添うように面談を行うことができ、判断基準を学ぶことで、スキルアップを図れるという

これは、月額式のクラウドサービス。月額料金は、月あたり200回や1000回など、面談回数や用途・規模に応じて個別に見積もられる。また、画面カスタマイズ、API連携、動画の特徴量分析なども個別に対応可能とのことだ。

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TechCrunch Japan

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