最後のフリートを急げ!ツイッターの消滅型ストーリー機能がもうすぐ終了

なくなってみて初めて存在を知るものがある。

その性格にふさわしく、Twitter(ツイッター)は刹那的ストーリー機能のFleets(フリート)を早々と終了する。登場したのは2020年11月だった。

2020年3月、TwitterはFleetsのテストを開始した。自分の思いを半永久的フォーマットのプラットフォームに投稿することに躊躇する人たちを「低プレッシャー」タイプのツイートで引きつけられるだろうと会社は考えた。多くの主要プラットフォームが何らかの消滅型コンテンツを提供している今、Twitterも試してみることは理にかなっていた。しかし、公開から8カ月後、Twitterは同機能を消滅させた。

Instagram(インスタグラム)Stories(ストーリー)と同様、Fleetsはタイムラインのトップで専用の位置を占めていた。Fleetsの退場とともに、TwitterのClubhouse(クラブハウス)ライクなオーディオルーム、Spaces(スペース)が同じ位置に入る。

会社はFleetsが新しいユーザーを呼び寄せてくれることを願っていたが、新機能を本格的に採用したのはヘビーユーザーだけだったようだ。同社は、Twitterの参加者を増やす方法を一から出直して考えると語った。Fleetsはその現実の不運な犠牲者だった。Fleetsを開発したプロダクトチームの何人かが、同機能の消えゆく日々をTwitterに綴った。

「もしアプローチを進化させることなく機能を終わらせることを繰り返していたなら、それは十分大きな賭けに出ていなかったということです」とTwitterのコンシューマープロダクト担当副社長Ilya Brown(イリヤ・ブラウン)氏がブログで言った。

Fleetsという名称はたまたまゲイ・セックス商品と一致してしまった。

会社にとって悔やまれるのは、早い撤退が、これまで以上に同機能のへの注目を集めていることだ。Fleetsの死を発表したTwitterのツイートは、「We’re sorry or you’re welcome」と書かれたパーカーが作られるほど象徴的だった。Fleetsは必然的にその存在を忘れるまで私たちの心に生き続けるだろう。それが何よりの賛辞だ。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:TwitterSNS

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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