月間1億5000万人のユニークビジターを誇る画像SNSのImgurの魅力とは?

img_4442

Imgurは何故インターネット上で最も良く閲覧されているサイトの一つなのだろうか。「インターネットの表紙」と呼ばれるRedditと関わりがあるからだろうか?彼らが抱えるコミュニティーが理由だろうか?ユーザー同士がアップロードした写真を閲覧したり、投票したりすることに病みつきになってしまうからだろうか?そのどれもが正解のようだ。

Imgurを製作する兄妹AlanSarah Schaafは、今朝のTechCrunch Disrupt SFのステージに登壇し、Imgurの初期からのグロースについて話した。Imgurは、「 ベストブートストラップ」のスタートアップとして知られ、オンラインコミュニティーを利益の出る真剣なビジネスに変えるために、 シリーズAの資金調達ラウンドでは4000万ドルをAndreessen HorowitzとRedditから調達した。

このウェブサイトは今のところFacebook、Twitter、Pinterestや他のSNSのようなブランド認知度はないかもしれないが、それでも大量のトラフィックと高いユーザーエンゲージメント率を誇る。

TechCrunchの編集者であるJosh Constineは、Imgurはインターネット依存の人を助けるための団体にいくらか寄付すべきなのではと、人をコンピューター画面やモバイル端末に釘付けにすることにImgurは加担しているとおどけた。

しかし、そのジョークには多少事実が含まれている。Imgurには月間1億5000万人のユニークビジターがいて、その20%のユーザーは、毎週10時間以上もImgurを利用しているという。

Imgurには現在65名の社員がいて、まだ成長しているとAlanは言う。

Imgurをインターネット中から集めた面白い、興味をそそる画像を見るためだけのサイトだと思う人もいるだろうが、ファウンダーチームは少し違う捉え方をしている。

Imgurをとても魅力的にしているのは掲載するコンテンツによるものだけではない。サイトの特徴そのものにあるのだ。今ある他のSNSの投稿とは違い、Imgurの投稿は友人やフォロワーを中心に構成されているわけではない。ユーザー同士が体験を共有する場になっている。ここでユーザーはニッチなコミュニティーや自分と似た興味関心を持つ人を見つけることができる。

もう一つのImgurの特徴は、内向的な人を外向的に変えることだとAlanは説明する。「自分というブランドを作るためにコンテンツをキュレートする必要はないのです」と話す。Imgurでは、人は等身大の自分でいることができ、似た考えの人とつながることができる。

「年月をかけ、インターネットはより個人に即した体験を提供する方向へと向かっています」とAlanは続ける。私たちは毎日同じ人と一緒にいて、オンラインでもその人生が鏡のように写っていますと彼は言う。

「友人リストからユーザーを解放したいのです」。

  1. canva-disrupt-sf-2015-alan-schaaf-11-50-29-am.png

  2. img_4462.jpg

  3. img_4442.jpg

  4. img_4441.jpg

  5. img_4450.jpg

  6. img_4451.jpg

ユーザーはImgurで友人を作るだけでなく、恋愛関係も時に生まれるという。Sarahは、Imugrians(Imgurのユーザー)の中には、サイトで出会った人と恋人になった人がいると話す。

しかし会社が成長にするにつれ、コミュニティーのメンバー間のちょっと良い話だけでは十分ではなくなる。Imgurは新しいユーザーを迎い入れながらもサイトの雰囲気を保ち、現在スポンサー投稿を提供しているように広告から利益を生み出すために継続的な努力をしなければならない。

また、グロースと収益を上げることに集中しすぎて、サイトの方向性を失わないようにしなければならない。姉妹サイトのRedditを見ると分かるように、マネジメントにおける一連の間違い はコミュニティーの怒りを買い、内側から崩壊しそうになった。

AlanはRedditの状況について詳しくは話さなかったが、彼とSarahはサイトの規模を大きくする中でもImgurのコミュニティーをまとめる方法について深く思慮していることは明らかだ。例えば、Imgurのサイトに大きな変更を加える場合、必ずImgurのメンバー間で最初のベータ検証を行う。また、オフィスに人を招待してフィードバックを得ることもある。Imgurのチームはユーザーとの透明性のあるコミュニケーションが重要だと話す。

「Imgurで何かを変更する前から、コミュニティーはそれを試しています」と Sarahは言う。

広告主に対しては、Imgurは「プレイブック」と呼ばれる、どのようなスポンサーコンテンツが適切かを記したガイドを製作した。オンラインコミュニティーと接点を持ちたいと考えるブランドに提供しているという。

いくつかの広告主、例えば最近ではeBayやOld Spiceはコメント欄からImgurユーザーの称賛のコメントを得た。あるユーザーは「こんなに良いマーケティングに出会ったことない」と言っていたとSarahは話した。「eBayはいつもebae(オンラインの恋人)だね」と冗談を言う人もいたと話す。

広告嫌いと言われる若い世代をターゲットとし、このようなソーシャルメディアでの成功を収めることはブランドにとっても大きな功績だ。

Alanは、プレイブックの上手くいく秘訣については話さなかったが、スポンサー投稿が上手くいくには、ユーザーに価値を提供することが必要だと言う。それは情報を与えたり、何かを無料提供したり、ただ面白いだけでも良いと彼は言う。

広告はまずユーザーにとって意味のあるものでなければならないとAlanは言う。「ユーザーにとって意味があれば、それは広告主にとって価値ある成功につながるでしょう」と話す。

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter