業務自動化ソフトウェアのCamundaが約106億円調達

業務自動化ツーリングは企業にとってますます重要になっている。オープンソースのプロセス自動化ソフトウェアを手がけているベルリンのスタートアップCamunda(カマンダ)が3月22日に8200万ユーロ(約106億円)のシリーズBを発表したのはおそらくそのためだ。換算すると米国ドルで約9800万ドルになる。

本ラウンドはInsight Partnersがリードし、シリーズAラウンドの投資家Highland Europeも加わった。2800万ドル(約30億円)を調達した2018年12月のシリーズAラウンドと合わせると、累計調達額は約1億2600万ドル(約137億円)だ。

このレベルの投資を引きつけた理由について、Camundaの共同創業者でCEOのJakob Freund(ジェイコブ・フロイント)氏は、同社が純粋な自動化以上の問題を解決しているからだと説明する。「エンド・ツー・エンドの自動化、あるいはエンド・ツー・エンドのエンドポイントのオーケストレーションと呼べるものに関して大きなことが起こっています。これらはたとえばRPAロボットだったりしますが、マイクロサービスと(人間による)手仕事であったりもします」と同氏は話した。

そして「Camundaは他の物の一番上にくるエンドポイント・アグノスティック・オーケストレーション・レイヤーになりました」と付け加えた。これは、企業全体の完全なワークフローを作るために自動化の要素がいかに互いに連携して動作するか、それを統合する能力を同社が提供することを意味する。

同社は270人を雇用し、現時点でGoldman Sachs、Lufthansa、Universal Music Group、Orangeを含む顧客約400社を抱える。Insight PartnersのマネージングディレクターMatt Gatto(マット・ガット)氏は巨大なマーケット機会を目にしている。だからこそ今回の巨額投資を同社は引き受けた。

組織が真にデジタル企業へと転換するのをサポートしているCamundaの成功は、エンド・ツー・エンドの業務自動化のためのオープンで標準ベース、デベロッパーフレンドリーのプラットフォームがいかに企業の機敏性を高め、顧客エクスペリエンスを改善できるかを示しています」とガット氏は声明で述べた。

Camundaは典型的なスタートアップではない。同社の歴史は実際には2008年にさかのぼり、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)のコンサル会社として始まった。2013年に同社はオープンソースのプロジェクトを始め、それが商業的な要素を加えたオープンソースソフトウェア会社へと方向転換した始まりだ。

こうしたアイデア、そしてアイデアを元に同社が構築したかったものにマーケットが追いつき始めたため、同社は2018年末に資金を調達した。事業はかなり順調で、キャッシュフローはポジティブだとしている。そして新たに調達した資金は引き続き事業を加速させるのに使う。

カテゴリー:
タグ:

画像クレジット: Traitov / Getty Images

[原文へ]

(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。