楽天が「スマポ」を運営するスポットライトを買収、創業2年1カ月で

楽天がチェックイン型のポイントサービス「スマポ」を運営するスポットライトを買収したことが明らかになった。スポットライトは2011年9月に創業、これまでに伊藤忠テクノロジーベンチャーズから1億5,000万円を調達している。買収額は非公開となっている。

スマポは実店舗に出向いて、チェックインするとショッピングなどに使えるポイントがもらえるアプリである。このポイントはビッグカメラやマルイなどスマポに参加している店舗で共通して利用できる。

チェックインにはスマポ独自のデバイスを利用しており、店舗内に音波を発信するデバイスを設置し、それをスマートフォンで受信するから来店せずにポイントを得るような偽チェックインはできないことが特徴だ。

プレスリリースによると、楽天は今後スマポの来店検知プラットフォームを活用し、楽天グループの会員を実店舗へ送客するサービスの展開を検討しており、O2O事業を一層強化したいとしている。楽天はすでに購入時に貯まる「楽天スーパーポイント」を実店舗でも利用できるような施策なんかもテストしている。

楽天の2012年12月期国内流通総額のうち、スマートフォン、タブレット経由の割合は25%ほどで、来年には半分以上を占めるだろうと予想されており、これまで屋内でデスクトップを利用している人を対象にビジネスを拡大してきた楽天は徐々にその範囲をリアルにも広げようとしている。

なお、スポットライトの代表取締役柴田陽氏は同社を創業する前に商品のバーコードを読み取り、オンライン上でその製品を安く購入できないかを調べるショッピッ!を提供するコードスタートをIMJに売却した経緯を持つ(その後、IMJはコードスタートをオプトへ譲渡している)。


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TechCrunch Japan

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