無線技術で悪質なドローンに対抗するSkySafeがa16zから$11.5Mを調達

ドローンは軍民両方の安全を脅(おびや)かす。テロリストが飛ばしたやつでなく、そこらの不注意なユーザーが飛ばしたやつでも。そこでSkySafeは、電波を使って、お行儀の悪いドローンを見つけ、そいつが軍の基地やスタジアム、刑務所、空港など未許可の場所に入らないようにする。その無線信号は対象施設の外や走行中のジープからでも発信でき、未承認のドローンを立ち去らせ、許可されているドローンは飛行させる。

このほど創業二周年を迎えるSkySafeは、 Andreessen Horowitzが仕切るシリーズAのラウンドで1150万ドルを調達した。a16zのパートナーLars Dalgaardが、取締役会に加わる。a16zは、昨年の300万ドルシード資金も同社のためにかき集めた。

またSkySafeは、海軍特殊作戦組織Naval Special Warfareとの契約で特殊部隊Navy Sealsにドローン対抗技術を提供し、そのために国防総省から150万ドルの契約を獲得している。SkySafeの移動型防衛車両は前線で部隊に付き添い、その移動をドローンの攻撃や監視から守る。

SkySafeのCEO Grant Jordanは、MITを卒業後4年間、空軍の研究所でドローン対抗技術に取り組み、その後SkySafeを立ち上げた。彼はこう書いている: “今は主にDoD(国防総省)の顧客のために一連のデモやテストや訓練を行っており、システムの実戦配備は2018年になる”。

SkySafeの電波を使う方式は、そのほかのドローン防御技術よりシンプルであることが実証された。たとえばドローンを撃ち落とすレーザー兵器は、危険だし操作が難しい。迷子のドローンを捕獲するネットガン(網を放出する銃)は、有効範囲が限られている。SkySafeによると、同社のRF波(ラジオ波, 0.03MHz~300MHz)なら、対象ドローンの旅程を完全にカバーできる。

今は暴力の民主化が避けられない時代になりつつあるが、SkySafeのような防衛技術はそれに対抗できる。今後の改良により、特殊技能のないふつうの一人の人間にも使えるようになり、悪質なドローンを破壊できるだろう。戦闘は、人間が手に武器を持って戦う戦闘から、さまざまな火器、ドローン、そして核兵器へと移行していく。兵器のこのような急速な進化は、ヒトという種の絶滅危機でもある。人びとの安全を維持するためには、防衛技術の急速な進化も欠かせない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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