熱心なファンの多いダイエットスタートアップBulletproofは少量の油脂を含む水を売る

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独学のバイオハッカーを自称するDave Aspreyはネット上に大量のファンを抱えているが、このほど、Trinity Venturesから900万ドルを調達して、彼のバターコーヒー(butter coffee)とFATウォーター(FATwater™、油脂入りの水)を一般消費者向けに発売することになった。

TrinityのGus Taiなど投資家筋は、AspreyのBulletproof系列が、今後Starbucksなどメインストリームのコーヒーの系統のオルタナティブに育つ、と考えている(Trinityは数年前にStarbucksに投資していた)。そのTaiとDan ScholnickがBulletproofの取締役会に加わり、Trinityの社員起業家だったAspreyに協力していく。

Aspreyは、”The Bulletproof Diet”というダイエット本も書いているが、独自の食品工学によって彼自身も約100ポンド(約45キログラム)体重を減らしている。

彼曰く、“ぼくは自分自身の生物学を逆転した。今のぼくは40代だが、20代のころよりも丈夫で元気だ。ふつうなら、ありえないことだけどね。だからぼくが考えたのは、シリコンバレーには、自分を肥満だと感じながら、成功を目指して毎日働き過ぎになっている人たちが少なくないが、そんな彼らにもぼくが学んだことが役に立つ、ということだ。そこでぼくは、人間の体をハッキングするコミュニティを、作り始めたのだ。

そのために彼が考案したものが、“アップグレードされたコーヒー豆”と、グラスフェッドの無塩バターと、ココナツやパームの核から作ったトリグリセリドを原料とする特製の”Brain Octane Oil”(脳を活性化する油)だ。彼はその後、健康に関するポッドキャストやラジオ番組、そして本なども作った。彼のWebサイトは、今では月間ビジター数が200万あまりある。

“ぼくの場合は、自分の脳が完全にonのときには、プログラムを書いたりはしないね。それは最初、ソフトウェアの起業家たちが気づいたことだけど、適切なダイエットにより、人間は外側のシステムを作っていくだけじゃなく、自分の内部にあるシステムもコントロールできることに気づいたんだよ”。

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彼は今回得られた資金で、彼のプロダクトをベースとするコーヒーショップやカフェを開く。最初は、サンタモニカで。

“うちも最初から食品に投資している”、とTaiは語る。“PF Changにも投資したし、今回のBulletproofには、将来のダイエットの方向性を引っ張っていく指導的なブランドになりそうな予感がする”。

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今日同社がローンチした新製品はFATwaterの系統で、Bulletproof XCT Oil™のナノ粒子を含む水(油脂入り水)だ。その原料は、ココナツオイルに含まれる中鎖トリグリセリド油脂だ。その効能は、血糖値をそんなに上げることなく、エネルギーと水分の両方を供給すること。

“油脂はエネルギーになり、水はもちろん水分だ。水だけを飲んだときの消耗感がなくて、むしろ、飲むと元気になるね”、とAspreyは語る。

商品の形態は、16オンスの瓶か、または10ミリリットルの濃縮パックだ。どちらも2グラムの油脂(20カロリー)を含む。無味無臭にもできるし、いちごやレモンなどのエッセンスで香りをつけることもできる。どちらも完全菜食食品で、グルテンを含んでいない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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