現代自動車のモバイル・エキセントリック・ドロイドは奇抜なロボットプラットフォーム

私はHyundai(ヒョンデ)を褒めようとしている。この会社は一風変わったロボットを作っていて、非常にハマっている。通常の自動車生産に加えて、自動車の巨人はウォーキングカーロボットドローンからよくわからないものまでいろいろ開発している。

関連記事
ヒュンダイがドローンで運べる荷物運搬用小型「ウォーキングカー」ロボットを発表
現代自動車がソフトバンクからBoston Dynamicsの支配権取得を完了「歩くクルマ」に向け前進

結局のところ、ロボティックの実験という観点から見て、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)は悪くないところに着地したといえるだろう。

画像クレジット:Hyundai

そして今度は、Mobile Eccentric Droid(MobED、モバイル・エキセントリック・ドロイド)だ。この4輪のセグウェイ風装置は、厳密な意味でプラットフォームだ。つまり、広範囲の異なるアプリケーションに開放されているだけでなく、文字どおり、上にモノを置くことができる。いうなれば、さまざまな環境のためにデザインされたモバイル台車であり、この上で自立型あるいは制御されたロボティック応用装置を構築できる。

同社がCES(このシステムが展示される予定)に先だって公開した色鮮やかなYouTubeビデオから判断するに、考えられる用途として、荷物配達、小さな子どもの移動、遠隔会議などがありそうだ。MobEDのその他の応用例としては、歩行が困難な人たちの移動手段も考えられる。

「MobEDプラットフォームは、既存の室内用ガイドあるいはサービスロボットの限界を克服するとともに、プラットフォームの可動性を劇的に向上することで、都市における有用性を最大限に高めるために開発しました」とHyundai Motor Group(現在自動車グループ)ロボティクスラボ責任者のDong Jin Hyun(ドン・ジンヒョン)氏はリリースで語った。「私たちは、MobEDの潜在ユーザーが、この種のテクノロジーのニーズと利用をどのように拡大していくかを見守っていきます」。

画像クレジット:Hyundai

システムの重量は50kgで最大30km/hで移動することができる。内蔵バッテリーは約4時間使用できる、とHyundaiは推定している。名称の「エキセントリック(奇抜な)」はシステムの制御メカニズムに由来している。

Hyundaiは次のように述べている。

このエキセントリックメカニズムに基づく姿勢制御システムは、地面の状態に応じてそれぞれの車輪の高さを調節することによって車体の姿勢も安定させます。MobEDの12インチ空気入タイヤが、バウンドや振動の吸収にさらに役立ちます。

同システム、およびその他のHyundaiロボットについては、2022年1月のCESで続報する予定だ。

画像クレジット:Hyundai

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。