番組内ビデオ広告のWatchwithが、800万ドルを調達

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Watchwithは、従来の動画の前や途中に入る広告に代わる方法を提供するスタートアップだ。このほどシリーズBラウンドで800万ドルを調達した。

同社の説明によると、この技術はビデオの内容を分析し、その情報を使って「対話型オーバレイ広告」を挿入する最適の位置を見つけだす。こうしてこれらの広告はビデオを中断することなく、(願わくば邪魔することもなく)画面の下端に居座っている。

CEO Zave Vellはこれを、テレビ局がオンラインで収益を上げる方法の一つとして売っている。「誰もプレロール広告は捨てない」が、テレビ局は「新たな素材の組み合わせを見つけようとしている」と彼は言う。この新しい広告によって割込み広告が減るはずだ、と彼は考えている。

果たして誰もがこのオーバレイ広告を、通常のプレロール広告よりも好むだろうか。恐らく人によるだろうが、実はこのフォーマットは既に使われている。一部のネットワークでは 通常のテレビ放送中にこれと似たことをやっている。

FOX In-Program Examples from Watchwith on Vimeo.

「スマホで画面全体をCMに乗っ取られることは、大画面テレビの同じ体験よりはるかに苛立たしい」とVellaは付け加えた。「それはその形状とパーソナルという特性によるものだ。スマホは手の中にある ― どうすればいいのか、よそ見しろって?」

そしてマーケター視点で、単独でなくコンテンツと一緒に見られることで効果は高くなる傾向にあると彼は言う。

Watchwithの顧客には、Fox、NBCUniversal、およびViacomがいる。Vellaは、まずテレビ局と組んだのは、「品質基準が高い」からだと言ったが、他のオンラインパブリッシャーにも門戸を開いている。

同社はこれまでに1300万ドルの資金を調達している。今回の調達ラウンド(一部は当局への報告資料で今年公開された)には、Rogers Venture PartnersとSamsung、および新たな投資家として通信メーカーのArrisが加わった。Watchwithは、Interpublic Groupの元プログラム部門であるCadreonのCEO、Brendan Moorcroftが取締役会に加わったことも発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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