第2四半期のChromebook出荷数は前年同期比75%の増加

2021年第1四半期にChromebookの売上台数は前年同期比275%増の1200万台となった。調査会社Canalysの最新の調査によると、第2四半期はそこまで大きな数字ではないが、それでも前年同期比75%の成長で1190万台を出荷した。

コロナ禍でPC市場全体が成長する中、Chromebookはこの市場の一角を占めるようになってきた。消費者が緊急に在宅勤務の体制を整えなくてはならない状況で一般的なタブレットやPCが堅調に成長する一方、GoogleのOSは学校がリモート学習を始めたことからさらに大きく伸びている。

コロナ禍の発生から1年以上経って多くの学校が再開しているが、Chromebookの売上の伸びは依然として目覚ましい。GoogleはこのOSを教育分野にとどめずさらに範囲を広げて、この成長を足がかりにしようとしていると見られる。

Googleは間違いなくエンタープライズ分野に注目している。デプロイもロックダウンも簡単なシステムはエンタープライズから歓迎されるだろう。

画像クレジット:Canalys

CanalysのBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は発表の中で「Chromeが教育分野で比較的堅調を維持し、2021年にGoogleは商用分野に大きく乗り出しています。Google Workspaceの『個人用』サブスクリプションや、古いPCを転用して既存のChromebookと共存させるCloudReadyライセンスのプロモーションといった新たなサービスで、スモールビジネス対策を強化していると見られます」と述べた。

AppleもM1ベースのシステムを複数発売してからはビジネス分野に力を入れている。同社は最近、新しいApple at Workのサイトを公開した。

Appleは企業向けITの取り組みについてサイトに次のように書いている。「組織でお使いのデバイスが10台でも1万台でも、Appleは既存のインフラと簡単に統合できます。IT部門はゼロタッチ導入によってリモートで構成と管理を行い、あらゆるチームに合わせて設定プロセスを調整できるので、すべてのMac、iPad、iPhone、Apple TVを、すぐに使い始めることができます」。

2021年後半にはWindows 11が登場し、Microsoftはリモートなども含めた職場での優位性を維持するために独自の主張をしていくはずだ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:ChromebookパソコンノートパソコンGoogleCanalys教育オンライン学習

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(文:Brian Heater、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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