米マクドナルド、General Assemblyと提携して社員IT教育プログラムを試行


McDonald’sは今日(米国時間3/16)South by Southwest会場で、教育訓練サービスのGeneral Assemblyと提携したことを発表した。同社がスタートするパイロットプログラムでは、少数の従業員が、2つのGAコースのうち一つを受講でき、期間中は毎月奨学金を受けられる。

アイデアは、受講する資金はないが技術的スキルを秘めた優秀な社員を伸ばすことだと、上級副社長兼最高デジタル責任者のArtiv Rafiqは話す。

興味のある社員は、プログラムへの適合性を調べるために適性テストを受ける必要があるが、参加が決まればあとはMcDonald’sが面倒を見る。休暇時間を与えコース期間中は作業時間に基づいて奨学金を支給する。金額は最大5000ドルに達すると彼は説明した。

会社は高い潜在能力を持つ人々を探している、とRafiqは言った。まず10人程度の少人数でスタートする計画だ。当初は実験として行うが、もっと本格的になることを期待していると彼は言った。

Matthew Brimer from General Assembly with Artif Rafiq of McDonald’s.

コースを受講した後、もっと良い職を求めて会社を辞める者もいるであろうことは認識しているが、実はそれが真の願いだ。プログラムを終了した人々が、最終的にSalesforceやGoogle等のハイテク企業に勤めることが理想だと彼は言った。

プロジェクトの立ち上がりは非常に早かった。わずか3週間前、General Assemblyのアドバイザーの一人がRafiqを訪ね、何か一緒にできないかと持ちかけた。

General Assemblyのファウンダー、Matthew Brimerは、その可能性に強くひかれ、これがMcDonald’s側にとって小さな投資ではないことも指摘した。この奨学制度には、時間休暇と奨学金に加えてGeneral Assemblyコースの費用も含まれる。

コースは2種類ある。ウェブ開発は12週間で1万1500ドル、UXデザインは8週間で8500ドル。Brimerによると、これらのコースは密度が高く、講義時間は9時から6時まで、プロジェクト作業は講義時間後まで続くことも多い。これが仕事をしながら受講するのが困難である理由だ。

Rafiqはこれを「情熱プロジェクト」と呼ぶ。彼は、同社CEOを含めプロジェクトについて話した相手の誰もが、このアイデアに大賛成したと言う。

彼はこのプログラムが大きく成長することを願っているが、現時点ではまず小人数で行い、うまくいくかどうかを確かめることになるだろう。参加する社員の配置は、General Assemblyの所在地に合わせて決められる。

General Assemblyは、人々にプログラミングとインターネット技術を教育する使命を持っている。設立は2011年で、2014年3月7日に完了したシリーズCラウンドの3500万ドルを含め、これまでに計4950万ドルを調達している。本社はニューヨーク市だが、米国およびロンドン、シドニー、香港を含む世界13都市に拠点を持つ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。