米保険大手のエトナ、顧客2300万人にApple Watchを提供か

Appleと医療保険大手のAetnaは、Aetnaの2300万人の顧客にApple Watchを提供する件で秘密の会合を重ねていると、CNBCが報じた。

先週の木曜日と金曜日に南カリフォルニアで開かれた会議には、両社の上級幹部を始め、Appleの特別医療プロジェクトの責任者、Myoung Chaや、全米の病院から医療情報責任者が参加したと報じられている。

Aetnaは早ければ来年に計画を実行する可能性があるとCNBCの情報筋は伝えている。

本誌はApple、Aetnaの両社に問い合わせており、情報が入り次第続報する予定。Aetnaは現時点でコメントを控えている。

Appleがこの医療保険会社と提携するのはこれが初めてではない。すでにAetnaは、同社従業員5万人にApple Watchを配布している。昨年9月には、選ばれた大企業顧客にApple Watchを提供しており、今回の発表はその延長線上にあると言える。

報道によるとAetnaは、さらに広い分野に提供する野望を抱いている。新たな健康データを大量に取得することで、医療保険会社として顧客の活動に対する深い洞察を得ることができる。

この契約はAppleにとっても利益がある。AppleはApple Watchを医療、フィットネス向けに大きく売り出しており、一時的にFitbitを抜いた後、XiaomiがQ2にトップとなるまで今年最大のウェアラブルメーカーの座を獲得していた。

ほかにもAppleは、バイオメディカル・エンジニアを密かに雇い、血糖値の追跡やその他の疾患の検出に使用するセンサー技術の強化をはかっている。これはどの医療保険会社にとっても、データに基づいて顧客の活動を把握するのに役立つ。

もちろん、顧客がApple Watchと引き換えに、その情報を提供するかどうかは、まだわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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