米国ブラックフライデーのオンライン売上は過去最高の約8100億円

オンラインでの売上高が過去最高の42億ドル(約4600億円)に達したサンクスギビング(感謝祭)に続き、ブラックフライデーでも過去最多の売上高となった。ただし、予想には届かなかった。Adobe(アドビ)の分析によると、ブラックフライデーに消費者が、コンピューター、タブレット、スマホでのオンライン買い物で使った額は74億ドル(約8100億円)だった。この数字は前年のブラックフライデーより12億ドル(約1300億円)増えたが、実際には75億ドル(約8210億円)としていたAdobe Analyticsの予測には届かなかった。一方、Salesforce(セールスフォース)の分析では売上高は72億ドル(約7900億円)で、こちらも予測を下回った。

人気を集めた商品としては、Frozen 2、L.O.L Surprise、そしてPAW Patrolのおもちゃがある。最もよく売れたビデオゲームは、FIFA 20(サッカーゲーム)、Madden 20(バスケットボールゲーム)で、ゲーム機はNintendo Switchだった。電子機器関係では、Apple(アップル)のMacBookシリーズ、ワイヤレスイヤフォンのAirpods、そしてSamsung(サムスン)のテレビがよく売れた。

ブラックフライデーの売上高のうち29億ドル(約3200億円)がスマホ経由だった。スマホでの買い物はオンラインショッピング全体よりも急速に増えていて、コンピューターを介してのウェブベースの買い物よりもスマホでの買い物が主流になる日も近いようだ。

「間もなくクリスマスがやってくるが、消費者は実在店舗に足を運ぶよりスマホでより買い物をした」とAdobe Digital Insightsの主席アナリストで責任者のTaylor Schreiner(テイラー・シュレイナー)氏は発表文で述べた。「たとえ消費者が実在店舗に足を運んでも、店舗にピックアップに行く前にオンラインで41%多く買い物している。モバイルは中小の小売業者にとって、これまでSmall Business Saturday(感謝祭の後にくるショッピングホリデー)以降のシーズンに近所の店舗で買い物をしていた人をさらに引きつける有効な手段となっている。大手小売が提供できないようなユニークなプロダクトやサービスを展開できる小売業者はSmall Business Saturdayに売上を伸ばすことが見込まれる」。

Adobe Analyticsは米国の小売トップ100社のうち80社の売上をリアルタイムに追跡し、ホリデー商戦期間中に5500万SKUと決済1兆件をカバーしている。一方、セールスフォースはCommerce Cloudデータと、世界30カ国超の買い物客5億人あまりをカバーする識見を活用している。

ブラックフライデーの売上高がアナリストの予測にわずかに及ばなかった理由の1つは、ホリデーセールシーズンの開始が早くなっていることだ。小売業者は長い間、多くの人が仕事を休むサンクスギビングの後にくるブラックフライデーをホリデーショッピングシーズンのスタートと位置付けてきた。しかし、小売業者が長期間のセール展開を望むようになり様相は変わった。

より多くの人が買い物するにつれ、人々はより高価なものを買うようになっている。今年のブラックフライデーの平均注文額は168ドル(約1万8000円)だったとアドビは指摘している。これは昨年のブラックフライデーより5.9%のアップで、過去最高の水準だ。

スマホ経由の売上高は前年比21%増だった。オンライン販売の61%がスマホからのもので、これは昨年から15.8%のアップとなった。

ブラックフライデーでは、年間売上が10億ドル(約1100億円)を超えるeコマース大手は、中小よりも好調だった。アドビによると大手のほうがスマホ経由の売上は多く、スマホでのブラウズの買い物率は66%だった。また、今シーズンの中小の売上が27%増だったのに対して大手の売上は62%増だった。

サンクスギビングセールでは大手の方が中小よりも成功を収めるというのにはいくつかの理由がある。1つには、大手のサイトの方が品ぞろえが多く、一部のアイテムでは大幅な割引を提供できることが挙げられる。大きな割引は消費者をサイトに引き込み、さほど割引されていない商品の購入に誘導する。あるいは、単にオンライン小売大手はより大きな割引を提供できるというのも理由だろう。

その他の要因として、大手がよりフレキシブルな配送オプションを提供していることがある。「クリック&コレクト」や「オンライン購入&店舗ピックアップ」は43%増えたとアドビは指摘する。だが、大手小売にとってすべてバラ色だったわけではない。いくつかの大手プラットフォームは実際、今年の商戦で苦戦したようだ。

「small business Sunday」と名付けられた、小規模店舗での買い物にフォーカスした日曜日にどのような動向がみられるのかにも注目が集まるところだ。消費者はこれまでのところ4億7000万ドル(約515億円)使っていて、アドビは30億ドル(約3300億円)を超えるとみている。また、ホリデーショッピングの目玉でもあるサイバーマンデーの売上は94億ドル(約1兆300億円)を超えると予想している。

画像クレジット:Leon Neal

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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